Q&AサイトのOKWAVEに、こんな相談が寄せられています。相談者のMongosOKWさんは47歳の男性。

トラックドライバーとして20年以上働いてきましたが、所属企業のリストラにあってしまい、転職活動を余儀なくされることに。そこで心機一転、新しい職種にチャレンジしようかと考えているそうです。


トラックやタクシーのドライバーは、人手不足で売り手市場気味。しかしネットには「2030年には、先進国の都市部の商用車で完全自動車が普及している」というコンサルタント会社のレポートがアップされていたそうです。(ライター:Makiko.N)


■年金が支給される前に仕事がなくなる不安に駆られる



2030年といえば、相談者さんは60歳くらい。年金支給にはまだ早いし、将来的には年金の支給年齢引き上げや減額のおそれもあります。

技術革新の波もあいまって、このままドライバーとしてキャリアを積むことに不安を感じるのも無理はありません。


そこで高齢になっても稼げるスキルはないかと調べたところ、「IT系のプログラマー」が良いのではと思い至りました。ネットで調べると、スクールに通えばHTMLやCSSなどの簡単な言語なら2週間程度、難しい言語でも3か月~1年程度で習得可能とあります。


高齢で実務経験がない自分でも、事前に学習してある程度言語を習得すれば、プログラマーとして食べていけるのではないか――。そう考えた彼は、こう質問しています。


「正社員は望めないとしても、エージェント紹介によるフリーランスやクラウドソーシングなどでプログラマーとしての職を得て、50代・60代と食べていくことは可能でしょうか? アドバイスなどいただければ幸いです」


以前「日本の労働人口の49%が、20年後までに人工知能やロボットで代替可能になる」という研究結果が話題となったときも、タクシー運転手や路線バス運転手は代替される可能性が高い100の職業に名前があがっています。

どうせなら、まだ若い今のうちにキャリアチェンジを試みておいた方がいいのでしょうか。


■回答者は断言「99.99%以上無理です」


この相談に対して、多くの回答者が「無理」と答えています。


「先輩に悪いですが99%無理だと思います。簡単に言うと、30歳の未経験者に「HTMLとCSS覚えてくれたら雇いますよ~」と言ったらものすごい数が飛びついてきます。そのときその30歳を選ばず47歳の貴方を選ぶ理由が無いです」(dolcedishさん)


さらにcayenne2003さんは「99.99%以上無理です」と断じます。


「スクールは商売です、年齢に関わらず誰でも受け入れます。

卒業後の保証はありません。そのようなスクール、専門学校への求人は僅かで10代、20代で打ち止めです。ITプログラマーなど星の数ほどいます、そして使い捨てです。使えなければ、新しい情報が受け入れられなければ若くてもリストラです。甘い夢に惑われないように。ドライバー職で潰すしかないと思います。
そんな世の中甘くありません」


他にも「もっと若い人もたくさんなりたがっている」「報酬が安い若手に仕事を注文する」「海外への発注が増えている」「実績のない人間には怖くて仕事をだせない」などの理由で難しいという指摘が相次ぎました。


中には「プログラマー35歳定年説もある」という人も。20代から経験を積み重ねても、年齢でお役御免になる世界に、アラフィフ未経験者が参入することは困難。こんなことならギリギリまでドライバーとして稼ぎ、貯金を作っておいた方がマシでしょう。


■サイト運営で広告収入を得ればいい?


それでもプラグラマーになりたいのならと、ある回答者はこうアドバイスしています。


「プログラマーとして、というよりは、そのスキルを生かして自分でお金を稼ぐ事を考えられた方が良いと思います。

ある程度広い知識が必要になるかもしれませんが、得た技術で集客するサイトを運営し、努力でコンテンツを配信し、ユーザーを集めることが出来れば、めでたく広告収入が得られます」(akauntookさん)


要するに会社に雇われるのではなく、個人事業主として収入を得るという道です。もしかすると他の仕事をしながら、副業として回していけるかもしれません。そのときに、長年のドライバー経験がうまく活かせるといいですね。


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