プロアマ芸歴問わず、日本一のコント師を決める『キングオブコント2017』（TBS系列）。10年目を迎えた今年は、芸歴18年のアンガールズや結成5ヶ月のにゃんこスター、初の女性ファイナリストや事務所に所属していないフリー芸人など、多彩なメンバーが揃った。
優勝が決まった瞬間、2本目のネタの流れでパンツ一枚の姿だった山内。番組ではその姿のままトロフィーを受け取って終了したが、記者会見場にはきちんと服を着て登場した。
かまいたちがキングオブコントのファイナリストに選ばれたのは今年で2回目。昨年はライス、ジャングルポケットに次ぐ3位だった。
山内：3位だったんですけど、本当に1位とらないとダメだなぁと思って。実際、1年前に相方の濱家くんは楽天クレジットカードの審査落ちたんですけど。
濱家：言うなって！
山内：審査落ちて、1週間空けてイオンのクレジットカード申し込んで、また落ちたんです。
濱家：その1週間後にイオンモールで営業入ったんですけど、すごい複雑な（気持ちで）漫才させていただきました。
関西ではテレビ・ラジオのレギュラーを8本を抱える売れっ子の2人。登場前の煽りVTRでは、先輩の小藪一豊からのエールが流れた。
濱家：小藪さんは昔から僕らを二人一緒にご飯連れて行ってくれることが多くて、面白いね面白いねって言ってくれてたんで、ホントに感謝しかないですね。
山内：小籔さんが連れて行ってくれるご飯は結構エエとこというか、和食の料亭とかで、味が薄くてあんまり入ってこない……
濱家：めちゃくちゃ怒られるぞ。
山内：目つむってこっちから味を探しにいかないとわかんないくらい。
濱家：やめろ。お出汁の味や。
1本目のネタ「告白の練習」は、8月の単独ライブで初めて出来たものだそう。完成して1ヶ月少しでキングオブコントへ「奇跡の間に合いかた」をした。
濱家：ずっと単独やり続けてたから、間に合ったのかなと。来ていただいたお客さん、山崎マネージャー、内藤チーフマネージャーに感謝です。
山内：そのやり続けた単独のネタも100:0で僕が書いてます。
濱家：言うなよ。俺がいいこと言ってんの薄なるやろ。
試着したウェットスーツが脱げない2本目のネタは478点という高得点だった。これは現在の審査方式になってからの最高点タイ。過去にこの点数を取ったのは、2015年のロッチの1本目。
濱家：僕ら大阪でロケ行かせてもらうことが結構ありまして、その時にウエットスーツ着てロケすることもあるんです。脱ぐときホンマ大変なんですけど、それでできたネタなんです。
山内：自分作ったみたいに言うてるけど作ったの僕なんですよ。
濱家：ちょ、東のメディアでやめてくれ！そういう風に言うの！
山内：あと、本番で今までの練習にないくらい膝があがったのは、初めて褒めてあげたいです。
濱家：芸歴14年でそれ!?
かまいたちと最後まで優勝を争ったのは、結成5ヶ月の男女コンビ・にゃんこスター。大塚愛「さくらんぼ」に乗せて会場の空気をかっさらい、無名ながらファーストステージ1位になった。
濱家：僕ら準決勝でにゃんこスターさんのネタ見てなかったんで、とんでもないネタしはるなと思って。点数もバチーンいったんで、2本目ちょっと怖いなって気持ちだけでしたね。やめてくれ！って思いながら
山内：想像外のネタだったんで。2本目も何されるかわからないので、ただただ怖かったですね。
濱家：なんかこう、ボクシングの試合なのに蹴りありなんや、みたいな。
山内：待ってるときは、心の中で審査員の方に「もう1回コントってものを考えてください！」「いいんですか!?」「一回冷静になって！」と……。
濱家：なんでもありの面白いコントの大会ですからね。
山内：まぁそうなんですけどね……。怖かったです。
実は、かまいたちがお笑いのコンテストで優勝するのは今回が初めてではない。2007年に「ABCお笑い新人グランプリ」で最優秀新人賞を獲ったのを皮切りに、「ABCお笑いグランプリ」 「NHK上方漫才コンテスト」「歌ネタ王決定戦」で優勝するという、そうそうたる受賞歴の持ち主なのだ。そこで、今回の優勝賞金の使い道を聞いてみると……
濱家：賞金を取ったら家族にあげるようにしてるんですけど、ちょっと額が大きいので一回持ち帰らなあかんなと……。お世話になった人に恩返しにお金を使っていこうかなと思います。
山内：結婚式を7月に挙げたんですけど、120万くらい足が出てしまって……借金を返済して、お世話になった方に何かご馳走とかちょこっとだけして、あとは仮想通貨にぶちこうもうかと。
濱家：やめとき！仮想通貨にぶちこむの。
山内：あと飼ってる猫ちゃんの体調が悪くて、通院費とか結構かかるんです。で、入院もしてるんで、その費用も払って……。
濱家：もっと夢のある使い方せぇよ。
山内：あと残っているのは全部仮想通貨に……。
濱家：どういうつもりや。
山内：夢があるから。
現在は関西を中心に活動している2人だが、キングオブコント優勝を機に東京にも進出したいという。
濱家：優勝して結果を残さなかったら、TBSさんやキングオブコントに申し訳ないので、もう浮かれてる気持ちは無しで、売れる方向に気持ちは向いてます。来年、あいつら取ったからよかったと思えるように。
山内：この優勝を経て、どれくらいオファーくるのかなと。東京の番組にでも出たいです。『なんでも鑑定団』とか……一番好きで。
濱家：これホントに、コンビ組みたてのときからめちゃくちゃ好きなんですよ。
山内：おじいちゃんとかが壺持ってきて偽物だったときがたまらんなと。
濱家：どんな見方してんの！
山内：あんな無慈悲な番組……。
濱家：僕は『水曜日のダウンタウン』に出たいです。
山内：あ、あと、（よしもとクリエイティブ・エージェンシーの）藤原社長にギャラの交渉だけしたいんですけど……。
濱家：僕らが優勝した瞬間おらんようになってな。
山内：どこに行きはったのかな……。
それでは最後に一言お願いします！
濱家：皆さんのおかげで優勝することができました。たまたま、今日優勝できただけやと思ってるんで、調子に乗らず、精進してきたいと思います。
山内：このチャンスを活かして、全国区になりたいと思います！ 今日はありがとうございました！
（井上マサキ）
その中から見事10代目キングに輝いたのは、かまいたち！
10代目キング かまいたち（左：山内健司、右：濱家隆）。写真撮影時は重たいトロフィーを交互に持ち合っていました。
作ったのは僕です
優勝が決まった瞬間、2本目のネタの流れでパンツ一枚の姿だった山内。番組ではその姿のままトロフィーを受け取って終了したが、記者会見場にはきちんと服を着て登場した。
かまいたちがキングオブコントのファイナリストに選ばれたのは今年で2回目。昨年はライス、ジャングルポケットに次ぐ3位だった。
山内：3位だったんですけど、本当に1位とらないとダメだなぁと思って。実際、1年前に相方の濱家くんは楽天クレジットカードの審査落ちたんですけど。
濱家：言うなって！
山内：審査落ちて、1週間空けてイオンのクレジットカード申し込んで、また落ちたんです。
濱家：その1週間後にイオンモールで営業入ったんですけど、すごい複雑な（気持ちで）漫才させていただきました。
関西ではテレビ・ラジオのレギュラーを8本を抱える売れっ子の2人。登場前の煽りVTRでは、先輩の小藪一豊からのエールが流れた。
濱家：小藪さんは昔から僕らを二人一緒にご飯連れて行ってくれることが多くて、面白いね面白いねって言ってくれてたんで、ホントに感謝しかないですね。
山内：小籔さんが連れて行ってくれるご飯は結構エエとこというか、和食の料亭とかで、味が薄くてあんまり入ってこない……
濱家：めちゃくちゃ怒られるぞ。
山内：目つむってこっちから味を探しにいかないとわかんないくらい。
濱家：やめろ。お出汁の味や。
1本目のネタ「告白の練習」は、8月の単独ライブで初めて出来たものだそう。完成して1ヶ月少しでキングオブコントへ「奇跡の間に合いかた」をした。
濱家：ずっと単独やり続けてたから、間に合ったのかなと。来ていただいたお客さん、山崎マネージャー、内藤チーフマネージャーに感謝です。
山内：そのやり続けた単独のネタも100:0で僕が書いてます。
濱家：言うなよ。俺がいいこと言ってんの薄なるやろ。
試着したウェットスーツが脱げない2本目のネタは478点という高得点だった。これは現在の審査方式になってからの最高点タイ。過去にこの点数を取ったのは、2015年のロッチの1本目。
奇しくも、どちらも「試着」のネタである。
濱家：僕ら大阪でロケ行かせてもらうことが結構ありまして、その時にウエットスーツ着てロケすることもあるんです。脱ぐときホンマ大変なんですけど、それでできたネタなんです。
山内：自分作ったみたいに言うてるけど作ったの僕なんですよ。
濱家：ちょ、東のメディアでやめてくれ！そういう風に言うの！
山内：あと、本番で今までの練習にないくらい膝があがったのは、初めて褒めてあげたいです。
濱家：芸歴14年でそれ!?
「表情を作るのに疲れた」と突然真顔で対応する山内
「一回冷静になって！」
かまいたちと最後まで優勝を争ったのは、結成5ヶ月の男女コンビ・にゃんこスター。大塚愛「さくらんぼ」に乗せて会場の空気をかっさらい、無名ながらファーストステージ1位になった。
「怖かった」と2人は口を揃える。
濱家：僕ら準決勝でにゃんこスターさんのネタ見てなかったんで、とんでもないネタしはるなと思って。点数もバチーンいったんで、2本目ちょっと怖いなって気持ちだけでしたね。やめてくれ！って思いながら
山内：想像外のネタだったんで。2本目も何されるかわからないので、ただただ怖かったですね。
濱家：なんかこう、ボクシングの試合なのに蹴りありなんや、みたいな。
すごいドロップキックされたみたいな感じで。
山内：待ってるときは、心の中で審査員の方に「もう1回コントってものを考えてください！」「いいんですか!?」「一回冷静になって！」と……。
濱家：なんでもありの面白いコントの大会ですからね。
山内：まぁそうなんですけどね……。怖かったです。
賞金は仮想通貨にぶちこむ
実は、かまいたちがお笑いのコンテストで優勝するのは今回が初めてではない。2007年に「ABCお笑い新人グランプリ」で最優秀新人賞を獲ったのを皮切りに、「ABCお笑いグランプリ」 「NHK上方漫才コンテスト」「歌ネタ王決定戦」で優勝するという、そうそうたる受賞歴の持ち主なのだ。そこで、今回の優勝賞金の使い道を聞いてみると……
濱家：賞金を取ったら家族にあげるようにしてるんですけど、ちょっと額が大きいので一回持ち帰らなあかんなと……。お世話になった人に恩返しにお金を使っていこうかなと思います。
山内：結婚式を7月に挙げたんですけど、120万くらい足が出てしまって……借金を返済して、お世話になった方に何かご馳走とかちょこっとだけして、あとは仮想通貨にぶちこうもうかと。
濱家：やめとき！仮想通貨にぶちこむの。
山内：あと飼ってる猫ちゃんの体調が悪くて、通院費とか結構かかるんです。で、入院もしてるんで、その費用も払って……。
濱家：もっと夢のある使い方せぇよ。
山内：あと残っているのは全部仮想通貨に……。
濱家：どういうつもりや。
山内：夢があるから。
「浪速っぽいポーズ」を取る2人
現在は関西を中心に活動している2人だが、キングオブコント優勝を機に東京にも進出したいという。
濱家：優勝して結果を残さなかったら、TBSさんやキングオブコントに申し訳ないので、もう浮かれてる気持ちは無しで、売れる方向に気持ちは向いてます。来年、あいつら取ったからよかったと思えるように。
山内：この優勝を経て、どれくらいオファーくるのかなと。東京の番組にでも出たいです。『なんでも鑑定団』とか……一番好きで。
濱家：これホントに、コンビ組みたてのときからめちゃくちゃ好きなんですよ。
山内：おじいちゃんとかが壺持ってきて偽物だったときがたまらんなと。
濱家：どんな見方してんの！
山内：あんな無慈悲な番組……。
濱家：僕は『水曜日のダウンタウン』に出たいです。
山内：あ、あと、（よしもとクリエイティブ・エージェンシーの）藤原社長にギャラの交渉だけしたいんですけど……。
濱家：僕らが優勝した瞬間おらんようになってな。
山内：どこに行きはったのかな……。
それでは最後に一言お願いします！
濱家：皆さんのおかげで優勝することができました。たまたま、今日優勝できただけやと思ってるんで、調子に乗らず、精進してきたいと思います。
山内：このチャンスを活かして、全国区になりたいと思います！ 今日はありがとうございました！
イラスト／小西りえこ
（井上マサキ）
