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“大人も泣ける”映画として公開直後からレビューサイトやSNSで話題を集め、公開後10日間で興行収入8億4000万円突破の大ヒットスタートを切った本作は、ベテランレーサーになったマックィーンを中心に、表情豊かなクルマたちの“人間味溢れる”ドラマを描く『カーズ』シリーズ最新作。ハイテク技術を搭載した次世代レーサー・ストームに圧倒され、大クラッシュを起こしてしまったマックィーンが、レーサーとしての夢を追い続けるか、それとも新たな道へ向かうのか、“人生の岐路”で苦悩し、仲間とともに成長する姿を描く。
劇場で鑑賞した際、ファミリーだけでなく、カップルや自分より年上の観客が大勢いたことに驚いたという野村だが、「確かにこの作品は、夢や挫折など大人でも感情移入できる部分がたくさんありますね。キャラクターはクルマですが、“人間ドラマ”としても凄く見応えがありました」と納得の表情。さらに、アクションもたっぷり堪能できたという野村は、「車体が光で反射している様子など細部にこだわった描写が本当にリアルで驚きました!レースシーンも大迫力で、実写かなと思うほどでした」と興奮気味に語る。
兄はJリーガーの野村政孝で、自身も16年間サッカーに打ち込んできたという野村は、マックィーン同様、プロサッカー選手になるか、俳優になるか、大きな“人生の岐路”に苦しんだ時期があったという。
そんな悩める時期に足を負傷し、「自分はプロにはなれない…」と野村は夢を断念する。だが、決断後の切り替えは早かった。「自分はずっとサッカーに打ち込んできましたが、同時に、トレーニングを積みながら役者として頑張っている父の姿も見て育ったので、俳優への憧れも強かったと思います。だから、大学を卒業して会社員になるという発想はありませんでした。
最後に、この映画を観れば「自分が今、どの立場にいるかが見えてくる。今の自分の立場と共感するキャラクターが必ずいると思います」という野村。“人生の岐路”に立つマックィーン、野心に満ちた新人ストーム、そして、レーサーになる夢を諦めトレーナーとして活躍しているクルーズ…是非、自身の人生を投影しながら鑑賞してみてほしい。(取材・文・写真:坂田正樹)
映画『カーズ/クロスロード』は全国公開中。