この農家は絶対不可能と言われた無農薬りんごを11年かけて成功させた。映画化もされているため日本ではよく知られている話だが、記事は、農薬の代わりに酢や酒などを散布してみたり、害虫を手で取り除いたりなど涙ぐましい努力をしたにもかかわらず、10年間全く実がならず、近所からはおかしくなったと言われ自殺まで考えたらしいと紹介。実を付けなければ農家の収入はゼロになるため、農薬を使用し豊かな暮らしをしている近所の農家とは対照的に、出稼ぎで食いつないだことも紹介している。
この果樹園のりんごは、土壌改善に気が付いたことで11年目にしてようやく実を付けるようになったという。記事は、今では日本で一番おいしいりんごの1つとして知られており、このりんごを使うレストランはかなり前から予約する必要があると紹介。
記事の中国人筆者はこの農家について、日本の「匠の精神」を持つ1人だと紹介。「人は一生で一度はバカにならなければならないことがある」という本人の言葉を紹介し、日本中を感動させることができたのは、日本にもまだ自分の仕事に執着する人がいたことを知り、安心したのだろうと論じている。
金儲けにならないのに、1つのことにここまで取り組むというのはなかなかできないことである。「ばかになる」ほどでないと匠の精神を実践することはできないと言えるだろう。金儲けばかり追求していると言われる中国の農家や企業家も、このりんご農家を見習って少しは「ばかになって」も良いのかもしれない。
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