高速鉄道の分野で急速に発展した中国。航空業界でも中国商用飛機有限公司(COMAC)が、中国初となる国産ジェット旅客機ARJ21の自主開発に成功した。
開発に12年もの長い時間がかかったというが、安全性はどうなのだろうか。

 中国メディアの今日頭条は1日、中国の旅客機ARJ21について紹介する記事を掲載した。米連邦航空局(FAA)の認証が取れていないのはなぜなのか、安全性に問題があるのではないかなどの疑問に答えている。

 ARJ21は、当初の予定から型式証明の取得が6年も遅れ、引き渡しも予定より大幅に遅れたこと、さらにFAAの取得を試みたものの成功しなかったため、多くの中国人が不安に感じているという。記事は、先月この旅客機に搭乗したあるネットユーザーの体験をもとに分析し、安全性や乗り心地を検証している。

 まず、安全性について「問題はない」と記事は断言。
機長によると、「操縦した感じはボーイングと大きな差はない」という。記事はARJ21が初飛行以来280もの試験飛行テスト項目をクリアし、1500時間以上のテスト飛行を行ってきたことを指摘し、安全性を強調した。

 また、乗り心地については、他の旅客機よりも機体の幅が50センチ近く広いため、座席も広めになっていると紹介。騒音も前方で60デシベル、後方80デシベルと、現役のボーイング機と変わらず許容範囲だと評した。

 また、受注も非常に多く優秀だとしたが、ではなぜ、FAAが取れないのだろうか。記事は、これには利益の絡む複雑な問題があったためで、性能に問題があったわけではないと主張。
中国民用航空局の定める合格基準はFAAとほぼ同じレベルであり、安全性に問題があるわけではないことを強調した。

 中国初の自主開発というジェット旅客機。中国国内でも知名度はまだ低く、高速鉄道のような注目を集めてはいないようだが、乗り心地は良いようだ。とはいえ多くの部品が、日本を含めた海外から調達していることを考えると、完全な自主開発と言えるかは疑問である。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


【関連記事】
ホンダはもう小型ジェット機すら作れるのに、わが国の自動車メーカーときたら・・・=中国
中国人から見た日本は「似て非なる国」、中国で当たり前のことも日本では・・・
「創造の国と呼ばれた日本」はもういない・・・だって未だに現金決済
感心すると同時に「恐ろしさ」も・・・日本の細やかさに感嘆
日本企業は不祥事ばかり! 中国人はすっかり騙されていた