近年、アメリカに留学する中国人が増えており、大学によっては留学生の大半を中国人が占めるというケースもあるようだ。そしてアメリカの大学で学んでいると、多くの場面で「外国人が日本を非常に高く評価していること」を実感することになるのだという。


 中国メディアの捜狐は24日、アメリカの大学で学ぶ中国人学生の手記を掲載し、「アメリカには世界各地から留学生が来ているが、さまざまな場面で外国人が日本を高く評価していることを感じる」と伝えている。

 アメリカに留学しているという、この中国人学生がどの大学で何を学んでいるのかは、記事は明らかにしていない。だが、記事の内容から判断すると、おそらくビジネススクールで学んでいるものと推測される。この中国人はもともと日本に留学していたようで、日本からアメリカの大学に移ったためか、大学側からは「日本の学生」として登録されたのだという。そして、国籍は中国であるにもかかわらず、日本の学生として扱われるようになったことで、多くの学生や教授がこの中国人を「日本人」として扱い、日本についての思い出や日本への愛を語るようになったそうだ。

 記事は「外国人学生たちや教授たちが日本について語るのはただの社交辞令」だと思っていたが、イスラエルやメキシコなど、世界各国の学生が日本料理や日本酒への愛を語ることに大きな驚きを感じたと紹介。
それに比べ、北京ダックを食べたことのある外国人学生はほとんどいなかったと伝え、日本の文化的な影響力の大きさを実感したと記述した。

 また、雑談のなかだけでなく、大学での授業においても日本の影響力を実感させられたとし、日本企業の事例をケーススタディとして学ぶ授業が多かったと紹介。アメリカの学者は日本企業を徹底的に研究していることも分かったとしたほか、「Tycoon」といった言葉のように、英語として定着した日本語も多いと伝えた。ちなみに「Tycoon」とは「ビジネス界の巨頭」のような意味で、日本語の「大君」が語源とされている。

 記事は、アメリカの大学で日本企業のケーススタディが学ばれている背景には「自動車のように、アメリカ市場で日本企業がアメリカ企業を打ち負かすケースがあり、日本はアメリカにとって学ぶべき対象だからではないか」と推測。そして、アメリカで暮らしていると「日本人は真面目」と認識されていて、実際にアメリカの消費者は日本車をはじめとする日本ブランドを高く評価していることを実感したと伝えた。


一方、アメリカでは中国経済や文化の影響力は日本ほど強く感じなかったと伝えつつ、「これは決して差別ではなく、日中には明確な差があるのだ」と指摘した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)


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