足が大きい女性の悩みは尽きない。日本人女性の靴の平均のサイズは経済産業省の発表によると、25~29歳で23.3センチ。

24.5センチまでの靴ならたくさん売っているものの、それ以上のサイズとなるとピタっと見かけなくなるという。そこで、足の大きい女性ならではの「あるある話」を伺った。協力してくれたのはUさん(足のサイズ27.5センチ・身長170センチ)、Oさん(26.5センチ・167センチ)、Kさん(26.5センチ・176センチ)。
足が大きい女性あるある 27.5センチの女性、悲痛の叫び
足のサイズ27.5センチの女性Uさんが買った靴。先が尖っていることもあり、30センチのものさしと同じくらい大きい。



生まれた時から足がデカい


以前、コネタの記事「背が高い女性あるある」にて、背が高い女性は出生児時に3500グラム以上あった人が多いという話を紹介したが、足が大きい女性も生まれた頃から既に大きかったようだ。
Uさん「私、生まれる時に、病院の一番偉い先生がとりあげてくださることになって、その先生が私を見て『足が大きいね! 大きな子になるよ~』って驚いたらしいんです。まわりでは大勢の研修医の皆さんが見守ってたんですけど、みなさん驚いて『うお~~』と言ってたんだとか(笑)」
Kさん「私も子どもの頃から大きかったです」
Oさん「ウチもそうです。母の足は普通サイズなんですけど」


子どもの頃、キャラクターものの可愛い靴が履けなかった


Uさん「女の子用のアニメのキャラクターの靴って、小さなサイズしかないから、子どもの頃でもほとんど履けなかったですよね」
Oさん「大人になってからも履きたい靴を見つけもサイズがないから、メンズ用ばかりになってしまって悔しい思いをするんです」
Kさん「最近はメンズ用でもピンクのスニーカーがあるから、そういうのを履くしかないですね」


大きい靴を売っている店の情報に詳しい


「大きいサイズ」コーナーを設けている百貨店もあるが、大きい靴の専門店もある。都内某所にある「T」は、都内近郊に住む足の大きい女性なら知らない人はいない有名店だ。
24.5センチ以上の可愛い靴を販売しており、店員は女性のみで、足が大きめのサイズの人ばかりだ。男子禁制で、男性は女性と一緒に来店した場合でしか入店できない。
Oさん「ここのお店はみんな知ってますよね」
Uさん「頻繁に行ける訳ではないけどねえ~」


大きい靴を売っている店に行ってサイズがないと絶望的な気持になる


Uさん「でも、さすがに27センチ以上となると、ほとんどないんです(涙)」
Oさん「百貨店の『大きいサイズコーナー』でも、やっぱり大きな靴の種類は多くないですよね」
Kさん「『大きい』の意味が『横に大きい』のことだったりします」
Uさん「洋服売り場でも、お店によっては小さいサイズは『シンデレラサイズ』と呼んでるのに、大きいサイズは『トールサイズ』といってストレートな言い方をしていることがあるのもちょっと(苦笑)」
Oさん「『サイズがない』ってわかってるから、靴を買うためにバーゲンにも行くこともないですよね」
Uさん「ファッション雑誌の靴のページも読みませんね。店員といえば、大きいサイズのコーナーで足のサイズを聞かれて『27.5センチです』と答えた時に、店員がいきなり声を小さくして『誠に申し訳ありません。27.5センチは置いてないんです。メンズ用ならあるんですけど……」って言われることがあって、『声は小さくしなくていいよ!』って思います(笑)」
Kさん「大きいサイズコーナーですら置いてないと絶望的ですよね」
足が大きい女性あるある 27.5センチの女性、悲痛の叫び
26.5センチの男が履いてもピッタリ。スネ毛が見えていることをお詫びします。


オカマバーに行くと、相手がどこで靴を買ったか気になる


Uさん「新宿にも大きいサイズの靴の店がありますよね。『2丁目』の関係者の男性がフォーマルな格好のままヒールを試し履きしていることがあります。私、オカマバーに行くと、たいてい相手の靴をチェックするんです。
でも、だいたいの方は私よりも足が小さいから、あんまり参考にならないんですけど(笑)」
Kさん「オカマバーでチェックするのはUさんだけじゃないかと(笑)」


足が大きい女性芸能人の情報にも詳しい


和田アキ子の足のサイズが26.5センチなのは知っている人も多いが、深田恭子も164センチながら26.5センチあると言われている。足が大きな女性はそういった情報にも詳しい。
Uさん「足のサイズに関しては、とある女性アイドルが言った忘れられない発言がありますよ。昔、その子(169センチ)が足のサイズを聞かれて『24センチです。平均の大きさよりもちょっと大きくて……』と言っているのを見て『悪かったな。こっちは平均よりもはるかにデカいんだよ」と思いました」


冠婚葬祭では2種類の靴を持っていく


Uさん「フラットな靴を履いて行って、行った先で履き替えることがありますよ。そうしないと、冠婚葬祭用の靴はサイズがピッタリとはいかないから」
Kさん「私もそうです。
履き続けると疲れちゃうんです」


困ったらドイツのAmazonを利用する


足が大きい女性の中には、大きな靴を買いに海外に行く人もいる。
Uさん「ドイツに行くと、自分の足の大きさが当たり前なので、『ここに住みたい!』って思うんです。『もうワンサイズ小さい靴はありますか』って聞くのもたいていはドイツですね。イタリアにも大きな靴はあるけど、靴の幅が細すぎて履けないことが多いんです(涙)。近いところでは香港に行くと、大きな靴を売っています。しかも、香港はオーダ−メイドの靴が安く作れるんです。私も作ってもらったんですけど、オッサン靴が上がってきてしまって(苦笑)。
自分の足の木型を作ってもらってのオーダーだったので、自分の足の形がオッサン的なサイズと認定されてしまいました」
Kさん「Uさん、エピソードがいちいち濃いですね(笑)。海外ってさすがに行けないから、どうしてもサンダルとかスニーカーになっちゃいます……」
Uさん「ドイツのAmazonを利用するといいですよ。翻訳機能を駆使しつつ。ただ、輸入物だと円相場に左右されるのが痛いですね。前述のような日本の大きい靴の専門店だと、円高の時は還元セールをやっていたこともあるんですけど、今は……」

足が大きい女性あるある 27.5センチの女性、悲痛の叫び
27.5センチのUさんの靴とタバコとの比較画像。平均的なサイズの女性が履くとブカブカ。

(おまけ・ひとりだけあるある)
ここからは27.5センチのUさんの悲痛な話を紹介。

初めてヒールを履いた時、骨折した


Uさん「私、中学・高校時代はずっとソフトボールに励んでいたから、おしゃれに対する関心が薄かったんです。女子大に入学した時に、これからはせめてヒールぐらいは履こうと思って、初めて履いて大学に行ったら、体重の掛け方を間違えたようで、グキって骨折しちゃったんです(笑)」
Kさん「いやいや、(笑)どころじゃないですよ」
Uさん「それで、翌日には松葉杖をつく羽目になってしまって『正直に生きよう』と思いました」


温泉に入っていたら、脱いだ草履が大きくて男に間違えられて通報された


Uさん「温泉に行った時、足がデカイので男性用の草履を履いて女風呂に入っていたら、他のお客さんがお風呂の入り口で私が履いてた男性用の草履を見て『男性が女子風呂に入っている』と宿の人に通報されたことがあります。
結局、事なきを得たのですが、宿の人が私用に男性草履にリボンを付けてくれたり、おわびのフルーツ盛りを持ってきてくれたりと、そこそこ得をしたのでした」
Kさん「草履にリボンって(笑)」


未だに足が大きくなっている


まれに25歳くらいまで身長が伸び続ける人がいるが、Uさんは未だに足が大きくなり続けているようだ。
Uさん「これは私だけかもしれないけど、今年になってランニングを始めて毎日走っていたら、気付いたら足の中指の爪がうっ血して真っ黒になっていたんです。シューズ(27センチ)が合ってないことが分かって、靴のメーカーさんに測ってもらったら『27.5~28センチが妥当です』と言われたんです」
Oさん・Kさん「え~~~!?」
Uさん「特に体重が増えたとかそういう訳でもなかったんですけど、今まで27.0センチを履いてて、確かに窮屈だと思ったことはあったけど、まさか28センチと言われるとは思わなくて(ハンカチで汗を拭く)」

さすがに筆者も28センチ級の女性に会ったことがないため、いらっしゃったらお話を聞いてみたいところである。靴はネットでも買えるが、試し履きができないからお店で実際に履いてから買いたいのが本音だそうだ。足が大きい女性は本当に困っているのである。
(取材・文/やきそばかおる)