「明るい性格で、場を盛り上げるムードメーカーだったのに……」

 元チームメイトにも衝撃を与えたのが、元サッカーJ2選手、神村奨(26)の逮捕。神村容疑者は昨年3月、相模原市内のマンションに侵入し、寝ていた女子大生(21)の顔を殴って手をタイツで縛り、バスタオルで目隠ししながら「殺すぞ」と脅して暴行。

神奈川県警に4月30日、強姦致傷と住居侵入の容疑で逮捕され「間違いありません」と容疑を認めた。

 神村容疑者の実家がある相模大野駅付近では、5~6年前からマンションの1人暮らし女性ばかりを狙った強姦事件が10件以上も続発しており、関連も調べられている。

「施錠されてない部屋を狙う犯行が、あまりに手慣れている」

 捜査関係者からはそんな声も聞かれており、仮にこれらが神村容疑者の犯行なら、現役時代から常習的に罪を犯していたことになる。

 神村容疑者は学生時代から頭角を現し、2011年に水戸ホーリーホックに入団してプロ入り。一時シンガポールやインドで活動したのち、13年にFC町田ゼルビアに移籍。最近は東京都の社会人リーグで活動を続けていた。


 あらためて神村を知る者たちに取材すると、口々に「明るい」「ムードメーカー」と好青年だという話ばかりが聞かれるのだが、気になったのは「インド帰りで、様子がおかしくなっていた」という話だ。

「カミ(神村のニックネーム)は、レベルの高いヨーロッパでの活動してみたいという夢があったんですが、なかなか受け入れチームが決まらず、妥協してアジアのチームを転戦していました。でも、インドの後に所属先がさっぱり決まらず、かなり落ち込んでいました。自暴自棄に見えたことも何度もあります。国内のチームに所属が決まっても本人のやる気が上がらず、一度は引退発表してしまいました。若いし能力もあるのに不遇で、あるときはビール瓶を民家の壁に投げ当てて割ったこともあり、心配していました」(神村を知るサッカー選手)

 甘いルックスで女性からの人気もあったため「モテていたように見えた」といわれる神村だが、一方で美少女アニメ好きだったという。
水戸在籍時は神村の希望で美少女アニメ『魔法少女まどかマギカ』の曲がBGMに流れたというエピソードも聞かれる。

「エロアニメも大好きで、あるとき20本ものエロアニメDVDを抱えていたことがあった。こういう趣味が事件と関係あるとは思えませんが、凌辱モノといわれるハードな話が好きだったような話をしていた」(前出選手)

 かつてのファンの間では「せめて現在、関与が疑われている余罪がシロであってほしい」という声も聞かれるが、いずれにせよ夢破れたサッカー選手の悲しき転落に、ショックは大きい。
(文=ジャーナリスト・片岡亮)