「こんにちはー、電波中年でーす!」

懐かしのオープニング曲、Beyondの「The Wall」をBGMに松村邦洋と松本明子が登壇した。

松村「気がついたら僕、48歳。
アッコさんは?」
松本「49歳!」
松村「織田信長だったら死んでますよ!」

中年トークで場を盛り上げる2人。
まさかの「電波少年」復活か!? というとそうではない。

松本「今日は、北野武監督最新作の試写会ですよー」
そう。2人が登壇したのは17日(金)に都内で行われた、中年ならぬ“老人”が主人公の映画『龍三と七人の子分たち』の試写会イベントだ。

『龍三と七人の子分たち』は、『アウトレイジ』と『アウトレイジ ビヨンド』でヤクザ映画の常識を打ち破る一大ムーブメントを巻き起こした北野武監督の最新作。前2作同様、今回も登場人物はヤクザ……といっても、主要メンバーは全員が引退した元ヤクザたち。
演じた役者の平均年齢は72歳。「元ヤクザのジジイがオレオレ詐欺に騙されたら!?」という切り口でジジイどもが大暴れする、スーパー・ジジイ・エンターテインメント・ムービーだ。

で、松村・松本の2人が映画に出演しているのかといえばそうではない(ちなみに、松本明子の夫、本宮泰風は出演している)。

この日のイベントタイトルは《ニッポン放送『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』映画『龍三と七人の子分たち』ビバリー試写会》。
ニッポン放送お昼の人気ワイド番組『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』のリスナー「ビバリスト」たちを集めての試写会イベントなのだ。

4月20日(月)、この『ラジオビバリー昼ズ』のスペシャルゲストにビートたけしが生登場する縁から、今回の試写会イベントが実現。
「ビバリーファミリー」を代表して、月曜アシスタントの松本明子と金曜アシスタントの松村邦洋の2人がゲストスピーカーとして場を盛り上げる役を買って出た形だ。

松本「私、最初はアイドル歌手だったんですよ。皆さん知ってます? 『♂×♀×Kiss(オス・メス・キス)』。ただ、(松本がデビューする前年の)82年組がとにかく強かった!」
松村「82年組といったら、小泉今日子、中森明菜、堀ちえみ、シブがき隊! みんな売れましたからね。各事務所が自分たちの新人歌手にどんどんお金を注ぎ、注ぎ込みすぎて翌年はバブル崩壊!」
松本「(83年は)ブラックホールの年、って言われましたから」
松村「小出広美ちゃん、伊藤麻衣子こちゃん。みんな歌は売れませんでしたからね」
松本「ほっとけよ! しかも私の場合は、アイドルとして言っちゃいけない言葉を発して一回干されまして。
そんな時、『ラジオビバリー昼ズ』で高田文夫先生に拾われまして……」

と、まずは松本明子が『ラジオビバリー昼ズ』のアシスタントになるまでの軌跡を振り返って会場を盛り上げる。
でも、さすがにこの後、北野武監督や出演した藤竜也、近藤正臣、中尾彬らが登場するんでしょう……と思いきや「本人たち」は一切登場しない。
ここで活躍するのが、『アウトレイジ ビヨンド』プロモーション時に話題を呼んだ松村邦洋の「ひとりアウトレイジ ビヨンド」だ。

「じゃあ、前作の『アウトレイジ ビヨンド』の名シーンから振り返ってみましょう」と松本が振ると、「まずは、小日向文世さんと武さんの取り調べシーンから」「次はクライマックスで西田敏行さんと武さんが争うシーン」とお得意のモノマネを披露した。

もちろん、サービス精神旺盛な松村邦洋が『アウトレイジ』だけで終わるはずもない。松本から「『アウトレイジ』シリーズと『龍三と七人の子分たち』、3作品すべてに出演しているのは中尾彬さんです」と振られると、劇中での中尾彬と近藤正臣の掛け合いを再現する「ひとり『龍三と七人の子分たち』」で会場をさらに盛り上げた。


松本「そうこうしているうちに、北野武監督が到着しました。監督、今回はうちの旦那もお世話になりました!」

松本明子の振りは止まらない。

北野武(※松村)「次回作のタイトルはね、『龍三と7人の幽霊たち』。今日の試写会までに半分は死んでるだろうと思ったけど、みんな生きてた(笑)。でも、次の撮影までにはみんな死んでると思うんでね」
松本「監督、月曜日は『ラジオビバリー昼ズ』の生放送、よろしくお願いします!」
北野武(※松村)「やっぱりね、ラジオ聴くならニッポン放送! 『ビバリー昼ズ』月曜日! 偽者じゃなくて本物が来ますんで」

というわけで、4月20日(月)午前11時30分からのニッポン放送『高田文夫のラジオビバリー昼ズ』にはビートたけしが生登場。
そして、北野武監督最新作『龍三と七人の子分たち』は4月25日(土)から全国ロードショーです。

(オグマナオト)