緑川「僕の中に眠っている『中二心』がメッチャくすぐられる。男はいくつになってもそうなんです。
自分がそれやりたい。機会があればコスプレしたい!」

昨日8日、東京・池袋サンシャインシティなどで開催された「アニメイトガールズフェスティバル2014」で、テレビ朝日系アニメ「ワールドトリガー」声優陣によるトークイベントが行われた。

登壇したのは主人公・空閑遊真役の村中知、雨取千佳役の田村奈央。そしてまだ本編では登場していない(というか、収録もまだ)のA級ボーダー隊員、風間蒼也役の緑川光と、出水公平役の石川界人の4人。

先月放送が始まったばかりの「ワールドトリガー」にもかかわらず、そこは、週刊少年ジャンプの看板タイトル。特設ステージは女性ファンでギッシリ埋め尽くされ、緑川光、石川界人の男性メンバーも当初は圧倒されていた。


石川「とまどっています!」
緑川「自分たちの立ち位置がよくわかっていないんで、どうしたもんかなと。割とメインの人たち(村中&田村)がしっかりしてないんで(笑)。でも、このふわっとした感じが悪くない」

ただ、作品の印象は? という問いに対して冒頭の「中二願望」を炸裂させると、以降は主演の村中知を圧倒する、緑川ワールドが展開された。

まずはその中二心をくすぐられた風間蒼也という役に関して。
緑川「やっぱりカッコいい。動揺しないし、冷静沈着だし。
だからあえて、熱いところも見たいなぁと思っています。変わらないところが魅力なんでしょうけど、そういう展開になるのも面白いのかなと。あと、同時に思ったのが、背がちっちゃい。でも、本人がそれを気にしていないのがまたいいですね」

一方で、隣に座る石川界人がまだコミックの1巻しか読んでいない、ということを知ると……

緑川「じゃあ、まだ自分のキャラクターは出てきてないんだ。どんな役なのかも知らない?」
石川「まだ知らないんですよ。『天才』と『弾バカ』って呼ばれていることしか知らない。
でも、コミックスの表紙にもなってるんですよね」

緑川「僕は、だいぶ前からタイトルは知っていました。自分の情報を検索するときに、『緑川くん』が作中にいるんで、『あ、そういう子が出てるのね、ワールドトリガーね、ふんふん』と。あとは、風間が出ている表紙(5巻)をやたらと目にしていたので、そういう意味では運命的でしたね」

A級3位の風間隊のリーダーを演じるのが緑川光で、A級4位の草壁隊には緑川駿がいる。確かにややこしい。

ここからトーク内容は、アフレコ現場での役者たちの関係性という、さらにややこしい裏側に迫っていく。

緑川「殺伐としているんじゃないの?」
村中「と、思うじゃん?」
石川「コラ! 誰に口を聞いてると思ってんだ!? 緑川さんだぞ」

まだ1巻しか読んでいない石川は、ボーダー隊員の一人、米屋陽介の口癖をまだ知らないらしい。


村中「米屋の口癖を大先輩にぶっ込んでみました!」
石川「そうなの? 俺、よくそんなこと言えたなぁと」
緑川「いやいや、俺、むしろそういう風にされるほうが気持ちいいの(笑)。全然大丈夫」
田村「でも、現場では『と、思うじゃん』が流行っていました。現場はとても和やかですよ」
村中「今みたいな光景が現場でも繰り広げられていて、オイオイっ、というツッコミがある感じで。千佳ちゃんがド天然な役なので、皆で面白がってニヤニヤしながらいろんなことをしゃべらせて墓穴を掘らせる、ということを楽しんでいます」

アフレコ現場ではベテラン声優陣がいいアクセントを生み出しているという。

緑川「若手ばっかりじゃなくて、(田中)秀幸さんとか、草尾(毅)さんとかもいらっしゃるから、しまっていいんじゃない?」
田村「大先輩だから、『なんだこの新人がぁ!』とか言われたらどうしよう……と思っていたんですけど、覆されました。メチャクチャいい方でしたぁ。
この作品は現場で当日流し見をしてそのままアフレコで、それをやったことがなかったのですごく緊張して……」
緑川「うちらの頃はそれが当たり前だけど、最近は前もって(映像を)をもらえることも多いからね。それがぬるま湯かな、と思ったりもしないんだけど」
石川「……頑張ろう! ぬるま湯から抜け出しましょう!」

この日は、呑気な女性陣に、冷静な緑川光。そして一人慌てる石川界人、という構図が繰り返され、つめかけた女性ファンも喜んでいた。
そして話題は、この場にいない三雲修役、梶裕貴に関しても。

村中「梶さんはしゃべる量も多いんですけど、スタジオを見回してくださっているというか。ちょっとアクセントを間違うと『違いますよ』って指摘してくれたしますし。
(田村を指して)こういう子にはしっかり突っ込んでくださいますし。現場の雰囲気を良くしてくださっていますね」
石川「すごいですね。いわゆる座長がすべき現場作りを梶さんが……」
田村「いやいやいや、現場の空気を一番良くしてくれているのは、村中知なんですよ」
緑川「でも、梶くんの方が目立っちゃってるんだ」
村中「大御所の方もいらっしゃるので、私なんかでは気がまわりきらない、どうしていいかわからない時があるんです。そういう時に、すごく冷静に見てくださいってアドバイスを」
田村「面倒見の鬼、ですもんね」

ところが、緑川だけは一人違う見解。
緑川「僕は……梶くんのほっぺをキュッとしたいですね。想像ですけど、お家にかわいいぬいぐるみがあるんじゃないかなって。そのぬいぐるみに乗り移って、梶君の1日を眺めていたいな、と」

現場の裏側や声優陣の関係性が垣間見えたこの日のイベントは、その後もクイズ大会でも盛り上がりを見せた。

主演の村中は、クイズの回答で放送日を間違えてしまって平謝り……というミスをやらかしてしまう一幕もあったが、締めるべきところはしっかり締めた。

村中「収録現場では皆さん、漫画もしっかり読んでらっしゃって、キャラクターをどう演じたいか、『ワールドトリガー』という作品をもっと良くするためには……と、ひとつの目標に向かってやっている感じです」

豪華声優陣の掛け合いも見どころの『ワールドトリガー』は、毎週日曜、朝6時30分からテレビ朝日系にて放送中です、村中さん。
(オグマナオト)