山下智久が世界進出を目標に、英語で様々なお題に挑戦する英会話バラエティ『大人のKISS英語』(フジテレビ系/日曜24時40分〜)が4月20日(日)からスタートした。

山P(やまぴー)の愛称で親しまれる山下智久は、ジャニーズのアイドルグループ「NEWS」の元メンバーで、現在はソロとして幅広いジャンルで活躍中。
現在、29歳。2008年に明治大学を卒業している。

この番組は、講師から英語を習うスタイルではなく、出されたお題に対して、英語で乗り越えるという挑戦もの。第一回目の放送では、視聴者はおろかMCの山下でさえ番組の全貌をつかんでいないという。

いざ番組がはじまると、衝撃的な展開の数々に心拍数はあがりっぱなし。教養バラエティだと思って油断していたら面食らってしまった。




■衝撃その1 山下智久の英語力に驚く

番組の具体的な説明がない時点で、すでにドキドキ。お題が出されるテレビには、「くつろいでてて」の文字。嵐の前の静けさだ。

しばらくすると山下が住む“山Pハウス”に、一人の外国人女性が訪ねてきた。「山P、英語しゃべれるの?」そんな心配をよそに、簡単な英語を使って女性を迎えた。お題に取り組むときは全て英語。
視聴者には日本語訳の字幕が表示されている。

何も知らされていない状況に戸惑いつつも、ひとまずリビングへ案内。スマートにソファへエスコートする山P。こういう細かいところに普段の所作が出てしまうものだけど、咄嗟の出来事なのにスマートな振る舞いはお見事。

とりあえず並んでソファに座る二人。「これは僕の番組で、何をするかまだ知らされていないんだよ」と状況を説明し、彼女の名前を尋ねた。
名前はソフィ。

山下(以下山)とソフィ(以下ソ)の会話はこうだ。(※会話は全て英語)

山「何歳なの?」
ソ「何歳に見える」
年齢を言わない、ちょっとずるいソフィ。ここから本格的に英会話のレベルが試される。

山「21歳くらい?」
ソ「近い!」
山「20歳?」
ソ「22歳」
山「じゃあ飲めるね!」

戸惑うことなく発する英語で、しかも年齢を下げながら相手を気遣う姿は紳士的だった。英語をしゃべることだけで手一杯にならず、女性を大切に扱う姿勢に惚れ惚れしてしまう。
そんな余裕があるほど、山Pは英語をマスターしていたのだ。



■衝撃その2 番組が出題するムチャぶりなお題

ソファに座る二人。正面のテレビからは「FIRST KISS」と題した映像が流れた。様々な人々のキスシーンに、照れ笑いする二人。すると映像の最後に「Please Kiss」の文字。番組から出されたお題は、なんとソフィとキスをすることだった。
なんというお題だ……。

落ち着かない様子の山P。ひとまずドリンクを差し出した。テーブルに用意されていたジェンガをしながら少しずつ打ち解けていく。

ソ「彼女はいるの?」
山「いないよ」
ソフィからストレートな質問が飛ぶ。いいぞ!ソフィ。


ソ「ファーストキスは覚えてる?」
山「12歳のとき」
ソ「どうだった?」
山「アメージングだったよ!

質問に迷いがない彼女。「自分からしたのか?」など、次々と質問をした。直球勝負に受けて立つ山P。「12歳のときに2歳年上の女の子からキスされた」と告白。やりとりがストレートなので、思わぬところで衝撃的な事実を突きつけられる視聴者。曖昧さがない、これが英語なのか。



■衝撃その3 キスした。本当にキスした。

ひたすら英語で会話を交わす二人。そうこうしているうちに「See Another World」という曲が流れた。キスをお願いしなければならない合図だ。

ソ「あなたがリードするのね」
ソフィが切り出す。すると山Pは……

山「この地球上に住む人が出会う確率って知ってる?ものすごく低い確率なんだ。だから奇跡のようなことなんだよ。
ソ「うん分かるよ。だから今が奇跡なんだね。」
山「今。今日出会ったのは奇跡なんだよ。

離れて座っていたソファで彼女に身を寄せる山P。
「キスしていい?キスさせて」「優しくするから」と、目を見て伝えた。顔が近づく二人……

キスした。本当にキスした。しかも二回した!
ぎこちない雰囲気だけど、しっかり二回した。山Pは手で顔を覆ってソファからゆっくりと落ちて顔を伏せた。見ている方だってドキドキが止まらない!Twitterも大荒れ!

でもキスをお願いするときのセリフは、ありきたりな言葉ではなく、まるで映画のワンシーンのようだった。キスする前にこんなセリフを放って、すんなり受け入れてもらえる人は限られる。やっぱり「山Pは人類のキセキ」だ。

教養系バラエティとしては、あまりにも刺激的なこの番組。後輩であるKis-My-Ft2の番組『キスマイBUSAIKU!?』(フジテレビ系)でも、メンバーが考えたキスシチュエーションを披露しているものの、キス寸前のところで止めている。29歳、大人の山Pは攻めている。


さて肝心の英語は、山Pのキスシーンに動揺してしまって、勉強どころではないのが正直なところ。そういえば番組のコンセプトも“お勉強”ではなく“英語と触れ合う”ことが目的でした。

よく「外国人の恋人ができると英語の上達が早い」という話を聞くけれど、普段から外国人と交流がない人にとっては相当なハードルだ。そう考えると、日曜の夜に悶絶しながらでも山Pと一緒に英語に触れることで、「英語をマスターするとこんなにカッコイイのか」「山Pにこんなセリフを言われてみたい」と新たな角度から英語への興味を掻き立ててくれるのは新鮮だ。

初回からキスシーンという衝撃的な幕開けの『大人のKISS英語』。今後どんな展開があるのか、シチュエーションも楽しみ。挫折を繰り返してしまいがちな英語も、今度こそ真剣に学べそうな気がする。
(柚月裕実)