一時は某大人数アイドルグループ勢のグラビア進出に押され、苦戦を強いられていたグラドル勢。それらに対して篠崎愛が「グラビアをやめて」、矢吹春奈が「作物泥棒」などとバラエティで発言し、物議を醸したのは記憶に新しいところだが、昨年ぐらいから徐々に雑誌の表紙をグラドル勢が飾ることが多くなり、本来のポジションを奪回しつつあるのが実情だ。
「2014年の筧美和子や佐野ひなこ、柳ゆり菜あたりのブレイクが一つの転機といえるでしょうね。それに続いて、柳瀬早紀、久松郁実、石川恋、片山萌美らの台頭で、雑誌におけるグラドルの復権は順調に来ていると見ていいでしょう。唯一、高崎聖子改め高橋しょう子の騒動がシーンの好況に水を差す結果になりましたが……」(アイドルライター)
ほかにも、武田玲奈、馬場ふみか、浅川梨奈といった面々が有望なニューフェイスとして、誌面を席巻中。グラドル・シーン再興の過程において、目下のところなにも問題がないようにも見受けられるが、その内情はというと、実はやや微妙という見方も。
「5、6年前までのグラドルと比べて、決定的に違うことがあるんです。それはDVDをリリースしないグラドルが増えているということ。
いったい、なぜ、そんな事態になってしまったのか?
「元凶と言ってしまうのはアレかもしれませんが(笑)、根本的理由と呼べるのが、『週プレ』こと『週刊プレイボーイ』にあるというのが、DVDメーカーやグラビア・コーディネーターの間での定説。いわゆる“囲い込み”というやつですね。『エロいことをせざるえないDVDを出すぐらいなら、ウチのHPの動画とデジタル写真集で』といった論理で、同誌が有望なグラドルの作品をほとんど独占している状況があるんです。むろん、ここ数年、内容の過激化がとどまらないDVDの実情といった側面もあり、『週プレ』への特化や依存は本人や事務所サイドの思惑と合致しているという意味合いも確かにあるんですが……」(同氏)
かつては、年に何枚DVDをリリースするかが人気グラドルとしての証で、発売記念イベントにどれだけファンを動員できるかなども重要だったはずだが、最近はその様相、ひいてはグラドルのあり方そのものが変わってきているということか。ただ、傍目には一強独走状態に見える『週プレ』にあって、実は今年に入って、売り上げが若干不調ではないかという噂話も漏れ伝わってきており、その辺を危惧する向きも。
(文・ニイゼキユウジ)イメージ写真:icetray/123RF