人気低迷の続く浜崎あゆみが正念場を迎えている。3月に発売したオリジナルアルバム『PARTY QUEEN』(avex trax)では、ジャケット写真でセクシーな下着姿を披露したのにもかかわらず、累計売上枚数は約15万枚と過去最低を更新。

8月8日に発売予定のベストアルバム『A SUMMER BEST』(同)の売れ行き次第では、エイベックスの“女王”の座から完全に降りることになるという。

「エイベックスにとって浜崎あゆみは大切な功労者ですが、現在のCDセールスとコンサート動員ではもはや莫大な宣伝費を回収することができません。今回のベスト盤までは派手にプロモーションを行い、その後は先輩のhitomiやglobeのように、静かに“余生”を送ることになりそうです」(エイベックス関係者)

 エイベックスでは音楽関連事業の落ち込みを受けて、千葉龍平副社長のイニシアチブの下、レコード会社から、芸能マネジメントを軸とする総合エンタテイメント企業へと業態転換を図っている。そんな中、不調の音楽部門の象徴ともいえる浜崎あゆみの今後は、同社にとっても大きな課題となっているようだ。

「エイベックスは今年、夏の恒例イベントa-nationを、規模縮小して利益率を高める形で再編しました。これは、もはや音楽部門に過大な投資はできないとの判断があったためです。

各アーティストの宣伝広告費の見直しも進んでおり、浜崎あゆみ関連の予算ももはや聖域ではない」(同)

 もっとも、浜崎自身はJポップの一線で活動することに強いこだわりがあり、「話題になるならなんでもやる」と周囲に宣言しているのだという。

「今年の春先、業界内で浜崎あゆみのセクシーPV制作説が駆け巡りました。少し前に同じエイベックス所属のSoweluが“乳揉み”や“ディープキス”の場面を盛り込んだAVまがいのPVを制作し、エイベックスの新路線として話題となったこともあります。しかし、Soweluはセールス不振で活動休止に追い込まれるなど、セクシーPVのCD販促力には疑問符が付く点もあり、浜崎版が実現するかどうかは五分五分では」(マネジメント関係者)

 さらに、最近の浜崎は喉を痛めていると見られ、コンサートでは高音パートで苦しそうに歌い、多くのファンを心配させてきた。「声量は全盛期の半分」(前出のレコード会社関係者)との評価もあり、これまでのようなペースで活動を続けること自体に無理があるのかもしれない。

「『A SUMMER BEST』のジャケット写真は、激ヤセに伴う肌荒れやシワを隠すためか、画像修正のしすぎで映画『アバター』の登場人物のような表情となってしまっています。

喉や体調を整えるためにも、ゆっくりと休養してほしいですね」(前出のマネジメント関係者)

 前進して玉砕するか、名誉ある撤退か。一時代を築いた“歌姫”は今、選択の時を迎えている。
(文=柴田勇気)