DISH// 新曲「僕たちがやりました」はOKAMOTO'Sと作り上げた革命作/インタビュー1

■DISH///シングル『僕たちがやりました』インタビュー(1/3)

若手演技派の窪田正孝が主演する話題のドラマ『僕たちがやりました』。うだつの上がらない高校生たちの日常がとある事件を機に一変するスリリングなドラマを盛り立てるのが、DISH//が歌い奏でるドラマと同名の新曲だ。これまでキャッチーでポップな楽曲でファンを楽しませてきたDISH//だが、本作ではOKAMOTO'Sのオカモトショウが手がけた荒々しいロックに挑戦。新たに男っぽい一面をのぞかせている。本作にかける意気込みや、この夏にかける熱い思いを仲良くふざけあいながら真剣にたっぷりと語ってくれた。
(取材・文/橘川有子)

「僕らはさらに進化していくんです」っていう指標になればいいなと思います

――「僕たちがやりました」は同名ドラマの主題歌ですね?

匠海:ドラマの主題歌が決まりました、オカモトショウさんが(曲を)書いてくれますといっぺんに(スタッフから)聞かされたときは驚きました。ドラマのエンディングで流れているのを見たとき、「しっくりきていてよかったな」って。主題歌として僕らの歌が浮きすぎたりしてドラマの邪魔をするのだけは嫌だなと思っていたので。

――決まったときは嬉しさでなく、驚きが先に来たのはなぜですか?

匠海:はい。僕もそうだし、メンバーは普段からOKAMOTO'Sさんの曲が好きで、楽屋でもよく聴いているんです。そういう方に曲を書いていただけるなんてびっくりしたし、いい意味でアクが強かったり荒々しさもあるバンドサウンドなので、それを僕らがやれるっていうことも驚きで。これまでDISH//の曲はロックでもどこかキレイだったりダンサブルで乗りやすい曲調のものが多かったと思うんです。

――ダンスロックバンドとして“踊れる”要素は重要ですし。

匠海:ええ、そうなんです。ただ、今回はドラマの内容も手伝って、OKAMOTO'Sさんに提供していただけた。デモを聴いたときに音の鋭さや歌詞の世界観も「うわ、OKAMOTO'Sだ!」って思ったし、それをDISH//がどう表現できるか楽しみになりました。実際に音作りの段階からOKAMOTO'Sの皆さんに手伝っていただきながらレコーディングしました。20歳そこそこの自分たちが演奏することで荒削りさもより出せるだろうし、ドラマは高校生が主人公のものだからよりリアルに響くかもしれないと。「生きろ」「死ぬな」っていうストレートで単純に響く言葉がより明快に伝わってくるなって、自分で歌っていて感じましたね。
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――今回もギターはたくさん練習しましたか?

昌暉:レコーディングでは、曲中のソロは意外にスルッとできちゃったんですが、リフがうまくハマらなくて。リフから曲が始まるのでかなりの緊張感があるんです。つい、置きに行っちゃうというか。それでかえってハマらなくなってしまったり、そこは何度もこだわって何テイクも繰り返しました。OKAMOTO'Sさんと対バン(6月28日@Zepp Osaka Bayside)させていただいたときに初披露したんですが、本編ではミスもなくそこそこいい感じで弾けたんですが……アンコールで(オカモト)ショウさんがボーカルで入ってくださったのでめちゃめちゃ緊張しちゃって(苦笑)。リリースまでには完璧にしてイベントに備えたいですね。

龍二:OKAMOTO'Sさんから最初にいただいたデモはとてもデモらしいシンプルなものでした。これまでの僕らの曲ってうわものも派手で華やかなアレンジが魅力だったと思うんですよ。なので、デモを聴いて最初に「このシンプルなデモを生かすのか、それともDISH//っぽさを入れてより華やかにするか」って話し合いました。結果、僕らでまずアレンジしてみて、それをレコーディング当日にOKAMOTO'Sさんに聴いてもらいつつ最終的に固めていこうってことに。OKAMOTO'Sさん側も「それでいいんじゃない」って言ってくれました。

――DISH//の意思も十分に反映されたアレンジになったと?

龍二:そのおかげで、ショウさんが作詞作曲してくださったけれど、DISH//っぽさも出せたました。レコーディングではみんなでせーので録ったんですよ。だからライブと同じようなテンション感で楽しみながらやれましたね。聴いている方も僕らのライブを想像しやすいんじゃないかと思います。

大智:ドラムはわりとデモのまま、(オカモト)レイジさんが叩いた感じで叩きました。はじめは結構変えたりもしたんですが、他の音との兼ね合いとか乗りやすさとかを考えて結局はシンプルがいいかなと。レイジさんとレコーディングでいろいろ話し合ったんですが、僕と違ってヴィンテージのドラムセットを使ってるのでオールドな音が出るんです。一方、僕の使ってるセットや叩き方ではそういう音は出ないんです。でも、その音もいいねって話になって、自分のセットで叩きました。そういう音も含めて僕らの個性になっているかなと思います。

柊生:シンセの音とDJに関してもデモに入ってたんですが、DJパートに関しては僕に一度預けてくれませんかってお願いしました。それでいつものように、レコーディングの時に1曲つるっと流してもらって、そこに対してめちゃめちゃいろんな音を入れたりしたんですが、「やっぱシンプルにしようか」って(笑)。それで頭のところとコーラス部分を生かしたものになりました。毎回そうなんですがDJはその場の思いつきや遊びを大事にしてますね。
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――歌のキーは普段の曲より低めだったのでは?

匠海:そうですね。でも出しやすいキーだなと思いました。僕はスキル云々の歌い手ではないから、3テイクくらい録ってもらって「このパートはこういう気持ちで歌ってます」「ここではあざ笑ってます」ってショウさんに説明して、それを踏まえてセレクトしてもらいました。役者もやらせてもらってるので、感情を表現するのは得意な部分でもありますし、そうやって声で演技するように歌うことも自分の武器かなと思っています。

柊生:コーラスもしっかり入ってくる曲なので、普段とは違った自分を見せようという気持ちで歌いました。普段の歌よりちょっと大人っぽくというか、かわいい感じは一切出さないようにしました。

昌暉:ハモりの部分ではショウさんと一緒にブースに入って当てながら歌ったんですよ。

――それはかなり緊張度が高そう!

昌暉:はい。基本、レコーディングはずっと緊張状態でした(笑)。僕は下ハモだったこともあって、この曲はキーが低いんです。でも年を重ねるにつれ、少しずつ低音も出るようになってきましたね。以前はキンキンした高い音ばかりでしたが、ボイトレをやってるからかハイとロー、ミドルを使い分けられるようになってきた。ここ最近はハモりの良さに目覚めたというか、自分の中でしっくり来てるんです。匠海を支える立ち位置として、ライブでもしっかり支えられる「ハモリスト」になれたらいいなと。

匠海:ハモリストって何(苦笑)。

龍二:僕はいつもより一歩引く感じでしたね。曲の雰囲気を考えると、出るより後ろで構えた方がいいのかなと考えました。ラップでガンガン攻める曲ではないし、担当したのが2Aだったというのもあって、1Aで匠海がしっかり歌ってたというのを受けたんです。ちょっと違和感はありましたが、いつもと違うチャレンジでしたね。

大智:僕はBメロ、どこのラインだったかな……(笑) 上? 下?

昌暉:大智はたしか難しいラインをハモってたね。

大智:レコーディングでは頑張ってハモったんですが、本番では主旋律歌ってたな(笑)。

匠海:おい! たしかに、難しいハモりではあったね。中間みたいな、下から上に煽るようなイメージで、どっちつかずで音も取りにくい。

昌暉:そうなんだ。大智のレコーディングの時、寝てたかもしれない(笑)。

匠海:こら! OKAMOTO'Sさんから一体何を学んだんだよっ。

(ここで急に大智さんが椅子から転げ落ちるというハプニングが)

全員:あはははははは(大爆笑)
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――さすがDISH//はミラクルを起こす(笑)。ドラマのキャストとコラボしたバージョンの制作現場はいかがでしたか?

匠海:僕は仕事の都合で1時間半くらい遅れちゃったんですよ。

昌暉:もともと歌録りはキャストの皆さんだけでしていました。ミュージックビデオの撮影で初めて対面する形だったんですが……。

柊生:全部で3時間しかない中ですべてをやりきるのでかなりタイトでしたね。そのうえ、匠海が1時間遅れて入りをする段取りで(笑)。カツカツすぎて(キャストとは)あまり積極的に仲良くなる余裕もなかったね(笑)。

――DISH//のみんなは意外にシャイなところがあるし。

龍二:そうっすね(笑)。分離の仕方が半端なかった。水と油かってくらい、ぱきっと2つに分かれちゃってました(笑)。

匠海:役者は大勢での物作りに慣れてるけど、バンドマンとかってメンバーだけしか関わらなかったりするから、そういうところも違うのかなと。アーティストと役者同士っていうのもあって、互いに踏み込み過ぎちゃいけない……みたいな気持ちがあったのかもしれないですね。

――つまり、事務所の先輩である窪田さんたちを待たせちゃったと?

匠海:遅れたくて遅れたんじゃないですよぉ……。僕は、窪田正孝さんがすごく現場の雰囲気をよくしているなって感じました。ドラマの座長でもあるから当然なのかもしれないけど、それはきっと窪田さんの人柄なんだろうなって。僕はドラマで座長という経験はほぼないので、学ぶべきところは多いなと感じました。
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――映画『君の膵臓をたべたい』では座長(主演)だったのでは?

匠海:ええ、初めての主演で座長としてどうあるべきか戸惑って、大変でしたね。窪田さんはその点、いろいろ経験している。事務所の先輩だから言うわけじゃないけど、今回は歌もめちゃめちゃいいなって驚きました。

――DISH//だけで撮ったMVもあるとか?

昌暉:はい。コラボバージョンとは全然違って、ショートムービーみたいな……岩井俊二さん的な世界になってます。フィルムっぽいんですよ、色合いとか雰囲気が。

匠海:うん。ミュージックビデオの雰囲気も新しいイメージかもしれないですね。10枚目という節目のシングルでもありますし、「僕らはさらに進化していくんです」っていう指標になればいいなと思います。大智が加入してから、俺たちはさらに生演奏へのこだわりを持つ、というのを示しているんですよ。バンドとしても楽曲もそうだし、アートワークやMV、全てにわたってそれが表現できてるんじゃないかと。

――インタビュー2へ



≪リリース情報≫
New Single
『僕たちがやりました』
2017.08.16リリース

【初回生産限定盤A】CD+DVD
SRCL-9501~02 / ¥2,778(税抜)

【初回生産限定盤B】CD+DVD
SRCL-9503~04 / ¥1,481(税抜)

【初回生産限定盤C】CD+40Pブックレット
SRCL-9505 / ¥1,481(税抜)

【通常盤】CD
SRCL-9506 / ¥1,111(税抜)


≪ライブ情報≫
【僕たちがやりましたpresents「真夏の僕やりNIGHT~“そこそこ”で終わらない、夏~】
2017年8月14日(月)豊洲PIT

【お台場みんなの夢大陸2017 めざましライブ】
2017年8月27日(日)夢大陸・スマイルランド内 HOT SUMMERスタジアム

【DISH//日比谷野外大音楽堂公演17'秋『MUSIC BOIN!!(ミュージックボイン)』】
2017年9月17日(日)日比谷野外大音楽堂

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