■少子化問題の根源はここまで低年齢化しているのか



女子はズルいと小中高男子に蔓延する「女子キライ」症の画像はこちら >>

非正規雇用、保育園不足が解消されただけでは、少子化問題は解決しそうもない。見えないところで蔓延しつつある少子化要因をご存じだろうか。



■男子と女子の戦い今昔



問いかけたのは、都内の学習塾に勤める女性。回答者は、小学6年生男子だ。



「一番キライなモノ、何」
「女子!」



このやりとりを傍で聞いていた中学1年男子が、小6男子の肩にやさしく手をのせ、「気持ちはわかるけど、敵にだけは回すな」となぐさめるように声をかけた。



2人とも、かなりの成績優秀者。テレでも、皮肉でもなく、どこまでもシリアスな光景であり、深刻さえただよわせていたという。



小学校時代に、男子 vs. 女子の対立は昔もあった。

大抵は男子が女子に暴力をふるった。



男子が掃除をさぼる、デリカシーのない男子に、心を傷つけられて泣く女子という構図が通り相場だった。



■女子の横暴に泣く小学男子



ところが最近は、デリカシーのない女子の横暴に泣く男子という構図が多い。



「僕はちゃんと『山本さん』と呼んでいるのに、女子は『おい、ノボル』と呼び捨てにしてくる」と訴える。



ちょうどそのとき、件の「山本さん」が通りかかった。



「ノボル、教室で待ってるぞ」と力強く背中をたたいて教室内に走り去っていく。

「山本さん」は、「ノボル」より背が高く、声も大きく歯切れもいい。



おとなから見ると、微笑ましく映る光景でも、小学生にとっては憂鬱のタネ。ノボルの表情はくもり、眉間にはシワが寄る。こみ上げる不愉快さを持て余すように、ノロノロとノボルは教室に入っていった。



女子小学生をもつ母親に、この様子を話してみた。



「男子は弱いよ」という話は女子間に飛び交っているそうだが、「キライ」というのは聞いたことがないとのこと。

異性ギライはどうやら、男子小学生だけに起きている症状のようだ。



■男子から見て女子のどこがズルいのか



「女子のどこがキライなの?」
「ルールを守れないとこ」



男子同士には、これだけは言ってはいけない暗黙のルールがあり、ケンカして負けそうになっても、このルールは絶対に破らないのだそうだ。



しかし、女子は負けそうになると何でも言う。ケンカの原因とは全く関係のないことでも持ち出して攻めてくる。「だから、ケンカする気もなくなるんだ」と、口を尖らせた。



「おまけに負けそうになると、陰で悪口言いまくって、関係のない女子まで巻き込む。

こっちが忘れたころになって、集団でかかってくるんだ……、女子とはなるべく口をきかないようにしてる。女子はほんとにズルイよ」



男子の言い分は、尽きることなく続く。女子のいない学校に行きたい一心で、男子私立中学校をめざして受験勉強にいそしむ毎日だと付け加えた。中学受験の動機に「女子のいない学校に行きたい」というのは、そう珍しいことはないそうだ。



一方で無事、男子中学校に入学した男子からは、「女子がいないから、とりあえず『学校行きたくない』ってのはなくなったな」という感想が聞こえてくる。



■「オレ一生、女いなくていいよ」



女子の話題で盛り上がる光景もないではない。

男子校に通う高校生だ。ようやく健全な姿に出合えたようで、ホッとした気分になる。だが少し踏み込んでみると、耳を疑うような高校生活があった。



「女に関心のあるフリをしていないと、同性愛と間違われるから女の話をしてるだけだよ。誘われてから断ると、カドが立つ。女はキライじゃないけど、好きでもないし、めんどくさいってのはあるな」



「それで困らない?」



相手は、高校生。

オトナの質問を向けてみる。



「オレ一生女いなくていいよ。二次元の女で十分だもん」



この男子高校生も、有名大学に多数の合格者を出す高偏差値私立高校に通っている。しかもジャニーズばりのイケメン。モテないはずはない。



見えないところで、少子化問題の新たな原因は着実に浸潤しているようだ。