登山をテーマに女の子だけのゆるふわアウトドアを描いて大ヒットしたアニメ、『ヤマノススメ』シリーズに、最新作のOVA『ヤマノススメ おもいでプレゼント』が登場する。現在、全国10館のイオンシネマでイベント上映も始まり、2018年には第3期の制作も決定。
その人気は留まるところを知らないが、このほどあおい役の井口裕香とひなた役の阿澄佳奈へのインタビューを実施。OVAまで迎えた現在の心境、そして未来の同シリーズへの期待感まで聞いた。

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 同シリーズは、しろ氏によるWeb漫画誌「コミック アース・スター」連載漫画のアニメーション化で、インドア派で高所恐怖症の主人公あおいと、登山などのアウトドア志向の幼なじみひなたが、再会を機に登山に挑戦する姿を描いていく。

 その最新作ではふたりが過去に登った山々での体験を回想する過程で、幼少期の思い出の品=アクセサリーにまつわるエピソードが展開する。あおい役の井口は、「ヤマノススメ番外編じゃないけれど、前半は皆がかわいいと思うここなちゃんがつめこまれていて、後半はガラッと変わってあおいとひなたの物語になっています。ひなた目線の物語なので、彼女の意外な一面も見逃せないです」と説明。


 そのひなた役の阿澄も、「丁寧な作り込みだったので、スッと入れたのでよかったです」とキャラクターへ自然と入れたことを吐露。「今回深くキャラクターが掘り下げられていたので、自分でも詳しく知ることができましたし、それはほかのキャラクターも同じなんです。ただ、ただの仲良しではなく、なぜ仲良しなのかがよく伝わるエピソードになっています」と補足した。

 物語に出てくる実際の山である飯能や三ツ峠などには、最近では“ヤマノススメ”の4人が写るパネルなどが置かれるなど、数年で社会現象的なブームにもなっている同シリーズ。ここまで大きい存在へと成長した同作について、「素直にうれしいです」とふたりは口を揃えて喜びを口にする。 井口は、「最初は5分というショートもショートなアニメで始まって、皆さんが原作を含め、応援してくださった結果なんです。
皆さんが実際に物語の舞台の土地を訪れてくださって、その街の皆さんも協力してくださっている。パネルや連絡ノートを置いていただいて、そういう縁がつないだ結果、OVA劇場版にもつながったと思うので本当にうれしいです」と感謝する。

 この点阿澄も、「タイトル通り、ちゃんと山登りについても取り組んでいる作品でもあるんです。最初の印象はかわいい女の子たちのアニメと思われるかもしれないですが、実は意外なほどストイックだったりお話としてもいい作品。そういう作品がたくさんの方々に受け入れられ、アニメファンだけでなく地元の方々なども受け入れてくださって」とコメント。ひとつの作品として高い評価を受けているという実感もあるという。


 コミック、アニメ、楽曲などいくつものメディアミックスでも成功を収め、2018年には第3期の制作も決定している同シリーズ。「まだ詳しくは知らないんです」(井口)と言うが、そこへの期待感は強い。「わくわくに満ちているのですが、個人的には第2期にあおいが富士山に登ろうとして高山病で断念しているので、第3期では富士山に登り切れればいいなあと思っております」と富士山へのリベンジを誓う(?)井口。また、阿澄は、「原作でも連載が続いていていろいろな山に登っているので、アニメが始まったころの初心者ではない部分が出てくるはずなんです。それはファンの皆さんもわたしも楽しみにしているところです」と成長物語としての第3期に期待感を示した。
 
 ちなみにふたりとも実体験としての山登りは、「まだないんですよ(笑)でもあきらめてもいないんです」(阿澄)と意外な事実を告白!そして現在は、「一緒に山を登るためにジム通いをして体力作りをしているので、ちょっとずつ目標に近づいてはおります(笑)」だとか。
実は以前にふたりでケーブルカーに乗って、高尾山におそばを食べに行こうとしたことはありました。ケーブルカーなので実際に歩いて登ってはいないんです(笑)」(井口)と明かす。「第3期が始まる前にはリベンジしたいですね(笑)」(阿澄)と、最後はプライベートでもあおいのようにリベンジする覚悟を決めていた。

 OVA『ヤマノススメ おもいでプレゼント』は現在イベント上映中。