交通事故が生じた場合、日本では関係者双方の過失の割合を明らかにするところから始まる。記事は、歩行者と車両の接触事故であっても、歩行者にも過失がないかが問われる場合があるため、「日本人はあえて赤信号で突っ込むことはない」とした。しかし中国人からすると「それなら信号無視をした側が全面的に責任を負うことになるのか」という疑問が生じるとし、一例として「日本で信号のある十字路で発生した事故の過失の割合を判断する基準」を説明した。
日本では、赤信号を無視したのが歩行者で、自動車が青信号で衝突した場合は歩行者の過失割合が高くなると解説。歩行者優先社会であるからと言っても、歩行者が赤で横断していたならば、歩行者にも過失が生じるとしたほか、車両にも不注意があったとして過失が発生すると指摘。つまり、双方に過失が生じるため、日本では双方が交通ルールを守るようになるのだと論じた。
これに対し、中国の事故責任の判定は「歩行者が横断歩道を歩いていて赤信号であったという証拠がない場合は自動車が全責任を負い、歩行者は責任を問われない場合が多い」とし、「歩行者が横断歩道上におらず、さらに車両が近づいて来た時に急に飛び出すなどの動きをした場合は歩行者が全面的に責任を負い、車は責任を問われない」といった具合だと紹介した。
つまり記事は、日本人が交通ルールを守るのは、事故の当事者の双方に「過失割合」が生じる可能性があるためだと主張しているのだが、もちろんそれだけが理由ではない。もともとの国民性として日本人はルールを守る傾向にあるのは広く知られている事実だ。一方、中国にも交通ルールがあるものの、多くの人がルールを守っていないのが現状であり、信号無視は日常茶飯事の光景だ。日本人が中国を訪れる際には中国の交通事情は日本とまったく違うことを肝に命じておくほうが良いだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
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