中国メディアの新浪網は19日付で、フィリピンが建造中の1万トンクラスの「戦略輸送艦」で、国を挙げて快哉していると紹介した上で、同艦とその建造について「わが標的艦」、「フィリピン政府の頭は発熱している」と酷評・嘲笑する文章を掲載した。

 文章は、フィリピンが保有する最も大きな軍艦は、米沿岸警備隊を退役した「ハミルトン」級の長距離カッターで、排水量は3000トンクラスと紹介。
フィリピン軍は同艦を護衛艦として使っているが、文章はハミルトン級は非常に優秀な艦ではあるが、護衛艦の役割は「少々荷が重い」と評した。

 文章はさらに、フィリピンが建設中の1万トンクラスの軍艦が、まもなく完成すると紹介。フィリピン海軍は同艦を「戦略輸送艦」と位置づけているが、同艦は「強襲揚陸艦」の1種とみなすことができるとの考えを示した。フィリピンは同型艦を計2隻、インドネシアから購入するという。

 同型艦には兵員500人と車両、さらにヘリコプター2機を搭載することができるという。記事は同型艦が最大で16ノットしか出せないと指摘。
中国の「071」型強襲揚陸艦は排水量が約2.5倍の2万5000トンクラスであるにも関わらず、最大足とは25ノットと紹介し、フィリピンの「戦略輸送艦」とは「まるでウサギとカメ」と酷評した。

 さらに、フィリピンの「戦略輸送艦」は防空能力の貧弱で、対艦ミサイルが艦船攻撃の重要な手段になった現代戦では「一方的に叩かれるだけの存在」と主張した。

 さらに、フィリピンの航空兵力も、韓国から購入したFA-50などが主力であることから、フィリピン海軍のために強大な防空網を築くことは、全く不可能と主張。

 文章は結論として「この種の1万トンクラスの強襲揚陸艦の購入を許可したということは、フィリピン政府の頭脳が発熱していたということだ」と嘲笑した。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF。フィリピン海軍旗)


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