福建省南平市の実験小学校で23日朝、男が刃物を持ち登校してきた生徒を襲い、8人が死亡、5人が負傷した事件で、同校生徒や家族、教師、現場に急行した医療スタッフ、目撃した市民に深刻な心理的影響が出ていることが分った。信息時報が26日付で報じた。


 同市陽光心理服務団の呉剣副団長によると、カウンセリングの結果、同校生徒、他校生徒、医療スタッフの6人に、特に大きな心理的障害が発生したことが分った。同市に住む中学生の1人は、インターネットで同事件の記事を見てから、精神状態が不安定になり、自分も死にたいなどと言いだした。

 同生徒の保護者によると、もともと勉強はよくするが、内向的で友達づきあいも少ない子だった。血の跡が残る現場の写真などがショックだったようで、「世の中がいやになった。生きていたくない」と言い出した。感情がコントロールできない状態にもなり、刃物を見ると「僕もこれで人を殺すことになるかも」などと言うので、父母が仕事を休み、交代で24時間つきそうようにした。


 呉副団長によると、市内の小中学校で、心理的影響の「連鎖反応」が発生することは避けがたいという。保護者の速やかな対応が必要で、専門家に連絡して欲しいという。

 同校小学校では、まだ登校できない生徒が多い。登校してきても、校門のところまで来ると保護者に抱きついて、なかなか離れない生徒もいる。

 現場に急行して応急治療をした結果、「目を閉じると、あの情景が生々しく浮かんでくる」と苦痛を訴える看護師もいるという。

 事件発生翌日の24日午前8時、同校は校庭で全校集会を行い、犠牲者に黙祷を捧げたのち、教師らが次々に生徒を抱きしめながら、「恐がらないで。
先生はあなたを愛している」と繰り返し言った。その他、第1時間目には56人の専門家が心理カウンセリングを実施した。(編集担当:如月隼人)

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