「クライスラー日本撤退か!?」と幾度となく各紙が報じているが、その真偽はさておき、FCAジャパンが展開する5ブランド(ジープ・アバルト・フィアット・アルファロメオ、そしてクライスラー)の中でもっとも存在感が薄く、販売台数も少ないことは紛れもない事実だ。

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何しろ扱っている車種はラグジュアリーセダンの「300S」のみという状況だから、それも仕方がないと言える。

だが、「300S」に魅力がないわけではない。

クライスラー300S最大の魅力は、577万8,000円というプライス以上の高級感や他を威圧するまでの存在感だろう。

クライスラー日本撤退でざわつく今こそ、あえての「300S」

全長5,070×全幅1,905×全高1,495mmの圧倒的な体躯、パワフルかつ妖しげなオーラ、狭いウィンドエリアや20インチ大径タイヤによる重厚感など、オブラートに包まないストレートな個性を放っている。

クルマに詳しくない人にとっては、ベントレーやロールス・ロイス並の高級感を感じさせるという話も聞く。ちなみに歴代モデルは北米カー・オブ・ザ・イヤーのほか、カーウォッシュ・オブ・ザ・イヤー(最も洗車しやすい車)を受賞するといったユニークな一面も見せる。

クライスラー日本撤退でざわつく今こそ、あえての「300S」

ブラックを基調としたシンプルかつクールな内装は、外装と同じく雰囲気はワルだが、質感は悪くない。

3,050mmのロングホイールベースを活かした室内はゆとり十分で、しなやかな足回りも相まってラグジュアリーな雰囲気を楽しめる。

また、シルバーステッチ入りのレザーシートや前後席のシートヒーター、Beats製のプレミアムスピーカー&サブウーハーなども標準装備する。

クライスラー日本撤退でざわつく今こそ、あえての「300S」

パワートレーンは、3.6リッターV6エンジンに(最高出力286ps/最大トルク340Nm)に8速ATを組み合わせる。JC08モード燃費は9.2km/Lとお世辞にも良いとは言えないが、レギュラーガソリン仕様であることは好材料だ。何よりアクセルを踏み込んだときの快活かつ豪快なさまは何者にも変えられない。

運転支援システムは完全停止まで行う自動ブレーキこそ備わらないものの、緊急時のブレーキアシストやレーンキープアシスト、ACC、車線変更時などの死角を検知するブラインドスポットモニター、リアビューカメラなどを備える。

仮にクライスラーが日本撤退したとしても、アフターサービスはFCAジャパンがしっかり行うはず。クライスラー300S、ちょっとヒネった選択肢として検討してみる価値はあるはずだ。

(zlatan)

画像元:FCAジャパン

クライスラー日本撤退でざわつく今こそ、あえての「300S」
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