公園の鉄棒はどうやって設置されているのか

公園で見かけることの多い鉄棒ですが、設置されるまでの過程を知る人は多くないはず。体育機具の販売、設置などを手がける東洋体機(京都市)の担当者・後藤さんに鉄棒の設置方法を尋ねてみました。



鉄棒ってどうやって設置しているの?


ーーオリンピックで使われるような鉄棒など、鉄棒にもいろいろ種類があるかと思われます。私達の身近にある公園遊具の鉄棒について具体的な説明をお願いします。

「持ち運び可能な簡易式鉄棒や競技用鉄棒があります。移動式は持ち去られてしまうリスクがあり、また強度も弱めなので公園には向きません。競技用はほぼ専用体育館に設置されるオリンピックの体操競技のようなものです。公園では固定式鉄棒が使われており、穴を掘って支柱を入れコンクリで固めて設置します」

公園の鉄棒はどうやって設置されているのか

ーー公園にある鉄棒は固定式鉄棒と呼ぶんですね。具体的な設置方法について教えてください。


「設置方法は製造しているメーカーごとに異なりますが、掘る穴の深さはだいたい50cm~1mぐらいです。深いほうが強固に固定できるので、高さのある鉄棒だと穴を深くします。工事自体は鉄棒の連結数やサイズによって1~3日ほどで終わるかと思いますが、コンクリートが固まるまでの1~3週間は使用できません。季節によっても変わります」

公園の鉄棒はどうやって設置されているのか


ーー1mも穴を掘ることがあるんですね! だから逆上がりをしてもブレない安定感があるんですね。結構工事が大変そうですけれど、公園の鉄棒は誰が設置しているんですか?

「当社や地域の工務店、大手建設会社などさまざまです。地域の公園ほどの規模でしたら地元の工務店が多いでしょうが、大型の公園に設置されている場合は、その施設の設計・施工と合わせて建設会社が請け負っているかと思います」

工務店も請け負っているというのは想定外でした! 規模によっても違いがあるんですね。



自宅で鉄棒を設置するとしたら?


ーー例えば公園に設置するような固定式鉄棒を家に設置することは可能でしょうか? その場合費用はいくらくらいになるのでしょう。

「ものによりけりですが、鉄棒本体に5~20万程度、設置工事に1~10万程度ではないでしょうか。どこにどんな鉄棒を設置し、誰が請け負うのかで全然違ってきます。多いパターンは家の新築工事と一緒に工務店にやってもらうというものです。それに合わせて当社のような店に鉄棒の注文をされます。ただし鉄棒は支柱を希望の長さにカットするので、3-4週間納期がかかります」

(ポンコつっこ)