8月も終わりに近づき、最後まで夏を満喫したいという人たちから大ブーイングを受けているのが、ここのところ大量に発生している台風だ。通勤・通学にも影響が出るし、洗濯物もなかなか乾かない。
だがネット上にはある食べ物を利用して台風を楽しもうとする人たちが存在するのをご存じだろうか。なんでも今年はその文化が15周年を迎えたらしく、Twitterなどで話題になっている。

台風と言えば……コロッケ!?


今月21日から22日にかけて、台風11号が北海道、9号は関東に上陸。10号も西日本に近づくという台風ラッシュが発生。するとTwitter上では「台風来てるのにコロッケ食べてない人いるんですか!?」「台風だしコロッケでも作るか」とコロッケを求める人が大量に現れる事態に。




実は、ネット上には「台風の日にコロッケを食べる」という慣習が存在する。雨や風の吹き荒れる台風とほかほかのコロッケという、なんとなくホッとする組み合わせは意外と根付いており、警視庁犯罪抑止対策本部の公式Twitterアカウントも「(コロッケを買いたかったのですが、立ち寄ったコンビニで品切れでした。コロッケのためにコンビニをはしごするのもいかがなものかと思いあきらめました…)」とツイートするほど。

台風コロッケの由来とは?


「台風の日にコロッケを食べる」という文化が始まったのは実に15年前の2001年のこととされている。その年の台風11号が上陸した際に2ちゃんねるに立てられた台風実況スレッドでの「念のため、コロッケを16個買ってきました。もう3個食べてしまいました」という書き込みがきっかけ。
非常食になぜかコロッケ、しかももう3個も食べたという気の抜けたこの書き込みにつられてコロッケを食べたくなる人が続出。それ以来、台風が来たらコロッケを食べるという慣習がネットを中心に広まっていったようだ。

「15周年だから台風もさすがに多いな」「今年はコロッケが沢山食べられそうです」という声もあがるこの「台風コロッケ」文化。これに乗っかって台風の日にはコロッケを値引きする店舗も現れるなど、今後さらに浸透していく気配を見せている。

憂鬱な台風をちょっとだけ楽しみにしてくれるこの慣習だが、くれぐれも台風直撃中に買いに行ったりはしないように。天気予報をよくチェックして、事前にコロッケを用意して楽しむようにしよう。

画像出典:Toshiyuki IMAI / Japanese style croquette (from Flickr, CC BY 2.0)