キラキラネームの子どもは深夜に「救命救急センター」に来る割合が高い?

個性的すぎて初見では読み方がわからない名前、いわゆる「キラキラネーム」に関するユニークな研究が医学雑誌に掲載されTwitterで話題になっている。キラキラネームの子供は深夜に「救命救急センター(ER)」に来る割合が高いのではないかと注目し、実際に調べた報告だ。
ERスタッフに子どもの名前を読んでもらい、キラキラネームかどうかを判別している。

104人分の名前からキラキラか否かを判定


報告は医学雑誌『小児科臨床』(日本小児医事出版社)に掲載された。タイトルは「キラキラネームとER受診時間の関係」。日本赤十字社和歌山医療センターで行われた調査だ。ERスタッフ27人が、受診に来た15歳以下の患者104人分の名前を読んで「キラキラネーム児」かどうかの判定に挑んだという。

「漢字だけ見て名前が読めるのか」「主観的にキラキラネームと思うか」の2つの観点で判定し、可読率0.5以下、キラキラと思う率0.5以上となった16人を「キラキラネーム児」と定義した。
深夜に受診した割合を比べると、「キラキラネーム児」が非「キラキラネーム児」より多く、統計学的に有意な差が認められたという。

ここから導き出される考察は以下のように書かれている。
「なるべく『通常の診療時間内』に受診することが勧められているなかで、公共の空間に対して配慮を欠く傾向のある患児の親が深夜に受診を決定している割合が高いという可能性が示唆されたといえる」

つまり、医師不足や患者増加で現場が疲弊している状況なのに、キラキラネームをつける親はそのあたりの配慮ができていない人々なのでは? という結論を述べているのだ。著者は研究を行った背景として、医療現場、特に小児においてキラキラネームに出くわすことが日常茶飯事であることを書いている。

報告の中では個性的な名前を付けることは最近始まったわけではないこと、実験のサンプル数が少ないことなど、研究の限界について報告内で言及されているが、Twitterでは「要はそういう親ってことね」「親がDQNだから?」「夜間患者とキラキラネーム、実感と一致する」という声は少なくない。一方、「キラキラ度を自院スタッフに判断させてる時点で研究デザインがまるでダメ」「言っとくけど今時真面目そうな親でもキラキラネームつけるから」と懐疑的な意見もあり議論が盛り上がっている。

(しげお)