アジアンリゾートの中でも、穴場感あふれるベトナムのビーチリゾート。最もポピュラーなのはベトナム人ハネムーン定番地でもある“ニャチャン”だが、他にもいろいろなビーチがある。


なかでも最近急ピッチで開発が進み、人気が高まっているのがフーコック島だ。“ベトナム最後の秘境”とか、“ベトナム最後の楽園ビーチ”なんてキャッチコピーで紹介されていることが多く、なんだか旅心を誘われるのだ。
ベトナム最後の秘境、フーコック島へ行ってきた

フーコック島は、ベトナム南西部にあり、カンボジアにもほど近い。人口9万3000人、面積は589平方キロメートルで、だいたい淡路島と同じくらいだ。島全体の7割が国立公園に指定されているという風光明媚な島である。

数年前に出来たばかりだという空港はピカピカで、ホテルへ向かう道すがら、そこかしこで工事をしている様子が見られた。
これからどんどん発展していくのだろう。それでもメイン通りを少しそれると、舗装されていない赤土の道路が続き、素朴な光景が広がる。旅行者としては、そんな昔ながらの雰囲気になぜかホッとしてしまう。

島にはまだスーパーもないから、地元の人はユーンドン市場という朝市で買い物をする。この島でも基本的に人々の移動手段はバイク。市場でもバイクに乗ったまま買い物をする人が大半で、のどかな島の中でも、ここだけはベトナムらしい活気に満ち溢れている。

ベトナム最後の秘境、フーコック島へ行ってきた

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秘境リゾートゆえに、ホテルでのんびりするのがフーコック島の基本的な過ごし方。アクティブ派なら、フーコックのすぐ南にあるアントイ諸島まで足を延ばし、釣りやシュノーケリングを楽しむのもオススメだ。私もボートをチャーターしたツアーに参加し、伝統的な方法で釣りをしたり、ウニ三昧(!)のランチを楽しんだ。生ウニはライムを絞って食べるベトナムスタイルが最高に旨い。さっぱりしていていくらでも食べられそうだった。ちなみに1個2万ドン(約100円)。

ベトナム最後の秘境、フーコック島へ行ってきた

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また、フーコックはヌクマム(魚醤)の名産地としても有名だ。ヌクマムはベトナム料理に欠かせない調味料。ベトナム各地で作られているが、フーコックのものはひときわ良質と評判だ。工場見学もできるが、飛行機への持ち込みは制限されているのでご注意を(※ベトナム航空では預け荷物、機内持ち込み共に禁止)。基本的には現地でその味を楽しもう。
ベトナム最後の秘境、フーコック島へ行ってきた

おみやげにするなら、もう1つのフーコックの名産品、コショウがおすすめだ。
ガーリック入りバージョンもあり、こちらはバターと混ぜてパンに塗って食べると美味。今回、取材同行者でも10個単位で買う人が続出するほどの人気品だった。コショウ畑は観光スポットとしてオープンしているところも多いので、気軽に立ち寄れる。
ベトナム最後の秘境、フーコック島へ行ってきた

もっと高級志向のおみやげなら、真珠もある。フーコックは真珠の養殖が盛んにおこなわれているのだ。値段はピンキリ。
ピアスなどは数千円暗程度でも買える。
ベトナム最後の秘境、フーコック島へ行ってきた

フーコック島へのアクセスは、べトナム航空でホーチミン空港から約1時間。今回は天候がイマイチで見られなかったが、フーコックはベトナム一美しいといわれるサンセットスポットでもある。急速に開発が進んでいるとはいえ、まだまだローカルなムードを色濃く残し、まさに今が行き時といえるリゾートだ。
ベトナム最後の秘境、フーコック島へ行ってきた

取材協力:ベトナム航空
(古屋江美子)