インターネット上でもっとも有名な人は誰か? 今年ケンブリッジ大学出版局から刊行されたスティーブン・スキエナ氏とチャールズ・ワード氏により書かれた本『Who’s Bigger? Where Historical Figures Really Rank』が、その疑問に答えてくれる。両氏はインターネットで誰がどれくらい人気があるかを計測するために、世界80万人の名前を対象に英語版ウィキペディアとその他のソースから、考案された分析システムに基づきランク付けした。


その結果、重要な人物のカテゴリーでは、キリストが1位だったという。2位以下はナポレオン、ムハンマド、シェークスピア、リンカーン、ワシントン、ヒトラー、アリストテレス、アレキサンダー大王、トーマス・ジェファーソン(第3代米大統領)と10位まで続く。

女性での最高位はエリザベス1世女王が13位、次いでビクトリア女王が16位だった。ジャンヌ・ダルクは95位、そして127位のマリア(キリストの母)より、マドンナが121位で上位というのも興味深い。キリストとムハンマドは1位と3位であるものの、仏陀は52位と上位10位に入っていない。歌手を比べると、エルビス・プレスリーが69位、ボブ・デュラン(130位)はジョン・レノン(162位)やポール・マッカートニー(447位)より上だ。
哲学者はアリストテレスがトップ10に入っているが、プラトンは25位、ニーチェは42位だった。

日本人を調べてみよう。昭和天皇が1083位と日本人では上位、今上天皇は4258位だった。映画監督だと黒澤明が1874位、宮崎駿は8188位、北野武が16145位だ。芸術家ではオノ・ヨーコが1437位で昭和天皇に迫る。野球ではイチローが5481位と本田圭佑55033位、香川真司133650位より上だった。
その他にも村上春樹8951位、鳥山明15193位、村上隆33952位、小澤征爾39241位なども含まれている。

場所や事柄別のランキングだと、1位から米国、第二次大戦、英国、カナダ、ドイツ、インド、カトリック、フランス、イングランドと並び、日本が10位に入っている。第二次大戦が2位である一方で、第一次大戦は15位だった。同カテゴリーではニューヨークが11位で都市の中ではもっとも高位、次いで12位にロンドンが入った。日本の各都市は東京185位、大阪2187位、広島2201位、名古屋7632位だ。

同ランキングは英語版のページを参考に分析されているため、英語圏に偏るものの人気度を測る一つの目安にはなる。
同書のサイトでは自分が気になった有名人や事柄の順位を調べられるので、色々試してみてはいかが。
(加藤亨延)