夏かと思ったら、もう秋。ついに10月ですよ、みなさん! ということは、そろそろアレだ。
カレンダー買わなきゃ駄目だ、来年の。
そういや中高生の頃は、カレンダー選びも楽しみの一つだったなぁ。当時の自分は、裕木奈江や大塚寧々のカレンダーを購入していた気がする。時代を感じるだろうけど、あの頃の私は確かにそれらからパワーをもらっていたのです。
いや、何も「アイドルのカレンダーを買おう!」と啓蒙したいわけじゃなくてですね。選ぶカレンダー次第で、日々の生活の糧となるパワーを獲得できるかもしれないと、私は言いたかった。


だからこそ、この情報をお伝えさせてください。9月より予約受付を開始している、その名も『沖縄消防士カレンダー2013』がスゴいらしいのです。
……と言っても、消防車やホースを携えた消防士の写真ばかりではなかった。見どころは、まさかの「筋肉」。その男気溢れるインパクトは、画像を見てもらえれば十二分に伝わっているはずだ。

ところで、このカレンダー製作のきっかけについて。

「沖縄在住の消防士である城間さんが発案しました。元々、城間さんはニューヨークの消防士カレンダーに出演したいと考えていたのですが、あのカレンダーには現地の消防士しか出演できないそうなんです。そこで『じゃあ、自分たちで作ってしまおう!』と思い立ち、この企画はスタートしました」(沖縄消防士カレンダープロジェクト・佐藤さん)

あと、もう一つ。このカレンダー製作には、重大な目的があるという。
「実は城間さんは“加圧トレーナー”でもあり、その生徒さんに『MESHサポートに募金したい』というお気持ちがあったそうです」(佐藤さん)
「MESHサポート」とは、民間の救急ヘリコプターを運営するNPO法人。離島が多い沖縄の救助活動では、民間のドクターヘリが欠かせないものとなってくる。
同法人も使用するヘリコプターの機種を廉価なもので対応する等の工夫を図っていたものの、次第に年間約1億円強の運航費が負担に……。結果、現在は資金難で運行が休止されているという。
その活動を援助する目的で、このカレンダープロジェクトは誕生した。2011年にほぼ手作りでカレンダーが1000部製作されたのが始まりであった。

それにしてもだ。この“消防士カレンダー”では、毎年このようなマッチョな筋肉美が披露されているのだろうか?
「はい。
毎年、ひと肌脱いでます」(佐藤さん)
前述の通り、発案者である城間さんは「加圧トレーナー」という顔も持っている。しかも、ボディービルの世界大会で優勝経験を持つ猛者だそう。裸を見せるのは、必然だった。
いや、城間さんだけではない。他の消防士も、写真撮影に備えて数ヶ月の筋肉トレーニングに励んでいる。「カレンダー購入者に、沖縄消防士の一番いい筋肉をお見せしたい」という思いからであろう。


そんなこんなで出来上がったカレンダー、どんな内容になっているか気になりません?
「昨年度までは消防士らしく消防車の前での撮影や消防用ホースを使った演出が中心となっていましたが、2013年版では主に沖縄の観光地をバックにした写真が採用されています」(佐藤さん)
撮影場所やポージングは、世界的ボディービルダーとしても活躍している城間さんのアイデアを基にメンバーが意見を出し合って決められているそうだ。

そんな苦労の甲斐があった! 第1弾である2011年版は、限定1000本がわずか3週間で完売。昨年の2012年版は、当初の予定であった「限定3000本」を大きく上回り、最終的には5500本を売り上げたそうなのだ。
「2011年版は120万円、2012年版は420万円の募金が集まりました」(佐藤さん)
昨年に至っては、カレンダーを買えなかった人や「他のショットも見たい!」という人からの問い合わせが相次ぎ、急遽5枚組のポストカードまで販売したそう。しかも、写真集発売の予定もあるという。いやはや、沖縄の名物みやげになりそうな勢いである。


そして、今年の『沖縄消防士カレンダー2013』について。現在は、ウェブサイト「ジモノ屋さん」「e-hon」にて予約が受け付けられているようだ。価格は2,000円(税込み)

ところで、カレンダー撮影には思わぬ効果もあった模様。だって身体を鍛えれば、そのエネルギーをそのまま消防士業務に活かすことができるじゃないですか。パワーだったり、体のキレだったりがブラッシュアップ! カレンダー撮影に臨む消防士たちはノーギャラで参加しているのだが、代わりにかけがえの無い成果を持ち帰っているはずです。
ちなみに募金額は印刷費、撮影費、ポスターチラシ製作費を除いた全額となっています。
(寺西ジャジューカ)