他人の電車内マナーが気になること、ありませんか?
ただ、日本のマナー・禁止事項、海外では当てはまらないどころか間逆なことも!
賑やか? うるさい!? ラテン・イタリアとルーマニア(以下伊&ル)と比較してみました。

▼ おしゃべり
日本: 他人に迷惑な大声ではNG。
車内アナウンスは多いが、意外と静かなので、小声の会話も案外目立つから、くれぐれも恋話・上司の文句などは気をつけるべし。皆が耳をダンボにしている可能性あり。

伊&ルー:おしゃべりは必須。映画館上映中も静かにできない国民性。車内のボックス席なんて、まさにお喋りの場だ。挨拶の後は、今日の天気、子どもの学校、やれ庭の畑、やれバカンス自慢、話は尽きない。
時々、私のことも尋ねてくれるが、基本それぞれ自分のことを話す、しかも皆バラバラだから収集つかず(笑)。
昔話を始めたおばあちゃんがいたら、もう諦めて聞くに徹しよう。そして日本だと赤面してしまうような色恋沙汰・下ネタ、これらは大変盛り上がる話題、あまりに過激でついていけない時は外国語が分からないふりをしましょう!

▼ 携帯電話
日本:スマホユーザーが増え、ますます携帯いじり率が高くなったかと。ネットはいいけど話すのは一応NG。

伊&ル:スマホでチャット(SMS送信)はありますが、電話=おしゃべりが基本。話したい瞬間に電話。
「そういえば誰々と会ってね…」「これからどこへ行くけど来る?」恋人へのささやきも頻繁で、それを禁止したら誰も電車を使わないかも!?

▼ 音楽
日本:イヤホンからの音楽漏れ、よく注意されていますよね。
伊&ル:車両・車掌さんによりけりだけど、POPミュージックが多いかと。ラジオや何か持ち込みなど、完全に車掌の趣味につきあわされる電車時間。静かな車両もあるが、静かだ逆に変な感じ。おしゃべり同様、ざわざわしているほうが普通なのだ。

▼ 飲食
日本:ペットボトルの水を飲む・飴ガムはOKでも、食べ物はNGかと。
子どもにファーストフードのポテトを食べさせるお母さん、ぐずる子ども対応が必要なのはわかるけど、袋をあけたとたん車内に広がるポテトの香りはNGかと。
伊&ル:「においが気になる?じゃあ、あなたも食べる?」と言われるだろう。地下鉄はともかく、電車のボックス席が圧倒的に多いこともあり、「移動する我が家の食卓」状態だ。食事スタイルは皆それぞれ自由、ルーマニアでは家から持参率が非常に高く、タッパのままやナイフで色々切り出すなど最初は驚くだろう。車掌さんさえ、空いた座席を占領しタッパを並べて食事を開始。誰も周りを気にしない(笑)

▼ ゴミ
日本:窓からポイ捨ては古い!?空調管理で開かない窓が多いかと。
足元や頭上の棚にゴミや雑誌を置いてそのままにしていくのはNG。
伊&ル:本や新聞はもったいないので持ち帰るルーマニア人が多いが、上述のように、食事のゴミや、買ってきた洋服の値札を取る、編み物の毛糸のくずとか、圧倒的に持ち込みゴミが多く、車内ゴミ箱に納まらない例が多い。
さらに、ご存知だろうか…列車のトイレの垂れ流しが多いこと!地方の鈍行だけでなく、急行であっても完全に穴のみがまだある。流すと使用済のトイレットペーパーがしゅるるるーと風と共に飛び去る(笑)。線路際に畑を持ちたくないと思ったが、そういえば、ルーマニアでは畑でトイレを済ますことがあったっけ。変わらないのかな。


▼その他
日本:「メイク禁止」マークはいる?鏡とメイク道具と格闘中の女子達、あと10分早く起きられないの?と恥ずかしく思うが、世代が違うのかな。電車内でつけまつ毛をつけ始めた女子を見た日には何もいえないとある男子。男性は女子がすっぴんから化けるところは見たくないのである。周りの人達の目と同様、男心も理解したい。
海外:車内メークに遭遇したことがないが、誰も文句は言わないかも。逆に、その色はおかしいとか、アイラインをキツメに入れたら?などそれぞれの感想や助言で、またお喋りに花が咲くだろう。
そして「家でしなさい」「そのパフすごい汚れているわよ」など厳しいマダムもいるでしょう。みんなにあれこれ言われたら、当人は必死にメイクする?しなくなる??是非日本で試してみたい。

以上、お国が変わると、色々異なる電車内事情。
外国人から見ると、日本人って電車の中で眠るなんて信じられない、とか、しゃべらずに携帯や漫画なんてつまらないとか。でもそれが日本では普通なのよ。
恋バナに小声で盛り上がる女子高生の会話に入り込みたくなるのをぐっと抑えるのに必死な私、日本での再生活3年目です。
(川上・L・れい子)