最近、子宝に恵まれる知人が増えてきた。文句なしに、めでたい! 私も、たまに彼らの愛息や愛娘を抱かせていただくのだが、幸せオーラがこちらにまで伝わってくる気がするよ。
おー、よしよしっ。
……と、目尻が下がっていたのも束の間。私に抱かれた途端、赤ちゃんの涙が止まらなくなってしまった。生理的に受け付けないのだろうか? それとも、抱き方に問題がある? どちらにしろ、私がストレスを与えてしまったのは事実。泣きそうだ(私が)。

ところで、非常に興味深いデータを発見いたしました。
ベビー用品、玩具、ウェアの製造・販売を行うコンビ株式会社は、「ベビーカーの振動」と「赤ちゃんが感じるストレス」の関係について、古賀良彦教授(杏林大学医学部精神神経科学教室)監修の元に検証試験を実施。ここで露わとなった結果が、あまりにも斬新なんです。

まず始めに、「ベビーカーで走行している赤ちゃんはストレスをどの程度感じているか?」を調べるため、ストレスの大きさを示す唾液中の「アミラーゼ値」を測定する試験が行われております。(被験者:4~7カ月の赤ちゃん)
結果、お母さんに抱っこされている安静時を100としてベビーカー走行直後のアミラーゼ値と比較すると、ベビーカーで走行するストレスは安静時の1.6倍(160.4%)となることが判明! また同試験では被験者23人中19人が、ベビーカーで走行すると安静時よりストレスが上がったようだ。

その事実を踏まえ、続いては「ベビーカー走行時の赤ちゃんのストレスは、どの程度のものなのか?」を唾液中のアミラーゼ値によって測定してみました。
これが面白い。
ベビーカーの振動による赤ちゃんのストレスと、赤ちゃんの日常のストレスを比較すると、「ベビーカーの振動によるストレス」(197.5%)に最も近いのは、なんと「オムツが汚れた」(198.4%)だったのだ。そして、その次に近いのは「母親の姿が見当たらない」(189.5%)。「お腹が空いた」(231.3%)と「母親が不機嫌(無表情)」(269.6%)は「ベビーカーの振動によるストレス」を上回っており、やはり何度確認しても「オムツが汚れた」が最も近しい模様。
ここで、言い切ってしまおう。「ベビーカーの振動」は赤ちゃんにとって「オムツ汚れ」並みのストレスであると!

そして、同社が開発した振動吸収素材『エッグショック』を用いての試験も行われている。同素材を用いると、振動の大きさに変化は起こるのだろうか?
まず『エッグショック』を用いていないベビーカーの振動の平均を100とし、『エッグショック』を用いたベビーカーと比較してみた。
すると、後者は前者よりも振動を約3割低減させた模様。
また「『エッグショック』の有無により、赤ちゃんのストレスの大きさに差が出るか?」を確認する試験も行われている。ベビーカー走行直後の唾液中のアミラーゼ値を測定したのだ。すると、『エッグショック』有のベビーカーは、無しのベビーカーと比べて約4割のストレスを低減させることが判明。

「一般的な歩道を走行すると、その振動は赤ちゃんに伝わり、大きなストレスになることがわかりました。ベビーカーを使用する際には路面状況や走行スピードに配慮し、振動を赤ちゃんに伝えないよう積極的に工夫することが必要と言えます」(古賀教授)
またベビーカー選びにおいては、“振動を低減させる素材を使用したもの”を考慮した方が良いのかもしれない。


いつか授かるであろう(授かりたい)我が子のために、全力で覚えておくべきデータでした。だって、「ベビーカーの振動」は赤ちゃんにとって「オムツ汚れ」並みのストレスだなんて! そんな、よりにもよって……。あんまり、味あわせたくないです。
(寺西ジャジューカ)