ここ数年、ロールケーキブームが続いている。最近では、コンビニでも気軽に楽しめるほどだが、たまには気分を変えて、ロールケーキならぬ「麺ロール」はいかが?

シンプルながら、どこかインパクトのあるパッケージには、富士山のイラストと「麺ロール」の文字。
クルクルと渦状に麺生地が巻かれ、見た目はしっかりロールケーキ。だが、その正体は山梨が誇る名物、「吉田のうどん」である。

ロールケーキブームに乗じた商品? と思いきや、実は8年くらい前から作っているのだという。商品を販売している中央物産株式会社の担当者に話を聞くと、
「麺ロールは、地元の名産である織物をイメージしています」
実は吉田はうどんだけでなく、織物も名物のひとつなのだ。

食べるときは、生地を自分で好みの太さに切ってから茹でる。手造りのような楽しさもあるし、太さにこだわるうどん好きにも嬉しいところだろう。
3~5mm程度で15分くらい茹でるのが標準だが、太さや茹で時間はお好み次第。ただし、食べたい太さよりも少し細めに切るのがうまく仕上げるコツだそう。

遊び心のあるユニークな形状から、テレビなどメディアで取り上げられることも多いというが、もちろん、味は本格的。グルテンの高い上質な小麦粉と天然塩、富士山の湧き水を使っており、もっちりした食感としっかりした歯ごたえが味わえる。

商品は同社系列会社が運営する中央道初狩パーキングエリア(上り線)などで販売中。1袋4人前(550g)で630円。
自宅で気軽に山梨の味を楽しむのもいいし、個性的なお土産としても喜ばれそうだ。

ちなみに吉田のうどんの特長はコシが非常に強いこと。最初はそのかたさに驚くかもしれないが、噛みしめるほどに味わい深い。味噌、または味噌と醤油を合わせたスープが定番で、ゆでキャベツが添えられているのがポイント。また、肉やきんぴらごぼうもポピュラーなトッピングだ。

ご当地うどんを自分好みのアレンジで食べられる変わり種。
ロールケーキ流行りの今だからこそ、試してみたいひと品です。
(古屋江美子)