新幹線でちょっと遠出、という時についつい買ってしまうものがある。
それは車内販売のアイスクリーム。
しかし買った後にいつも思い出すのだ。「新幹線のアイスクリームは固い」。

このアイス、名前をスーパープレミアムアイスクリームといい、作っているのはスジャータで有名な、めいらくグループさん。
どこで販売されているのか伺ってみると、東北(東日本)、東海、山陽(西日本/新大阪‐博多間)の各新幹線の車内。残念ながら「北海道、九州新幹線つばめでは販売いたしておりません」ということだが、それにしたって随分幅広い。

味はバニラ、抹茶、コーンポタージュ、ストロベリー、モカの全5種類。

東海道、山陽新幹線(博多まで)間で販売されているのがバニラ、抹茶味。東日本管区ではそれにプラスして、コーンポタージュ味を販売しているそうだ。
個人的に東日本管轄にあまり馴染みがないため、コーンポタージュ味は初耳。聞いてみると、不思議と癖になる味でファンも多いそう。

販売当初は145ml(300円)だったものが、 現在では120ml(260〜270円)。ちょっとだけ量が減ってお値段は少しお安くなっていた。

確かにたっぷり容量もいいが、車内では120mlサイズがちょうどいいかも。

さて何より気になるのが、その「固さ」。社内販売の売り子さんにまで「固いのでお気をつけくださいね」と言われてしまう最強のアイスである。
冷やし方が普通のアイスと異なるのだろうか。しかしこのアイスを冷やす温度はマイナス20〜30度。家庭用冷凍庫と比べても、それほど驚くほどの温度ではない。

実はその固さの秘密、製法によるものらしい。

めいらくさんが言うには
「濃厚で奥深い味わいにするため、空気の含まれる量を少なくしており、他のアイスに比べ密度が高くなっております。そのため、同じ冷たさ(温度)のアイスより固く感じられると思います」
あのカチカチ固さ、実は味のためだった。
それにアイスはすぐに溶けてしまう。早く食べなくては、と焦ってしまいがちだが、のんびり新幹線の旅にそんな焦りは野暮。でもこれなら車窓の風景を眺め、ゆっくり食べることもできる。


ではこれを東京駅から博多に向かう車内で出発と同時に買った場合、ちょうど良い食べごろになるのはどのあたり?

「個人の好みもありますが購入後10分くらいではないでしょうか。品川駅を過ぎて5分程が、舌の上で広がる濃厚で奥深い味わいを堪能して頂ける固さだと思います」

ということは、新大阪から東京行きに乗った場合は京都あたりがおすすめ。

ちなみにスーパープレミアムアイスクリームは車内販売だけでなく東海道新幹線ホーム売店でも購入可能。さらに新幹線の車内販売に事前予約しておくと、席まで届けてくれるサービスを実施している線もあるという。

夏休みやお盆などで、新幹線に乗る機会も多いシーズン。旅行のおともに冷たいアイスはいかがでしょう。

(のなかなおみ)