引越しや転職で新しい土地にやって来たとき、地味に困るのがポストの場所だ。赤い色はいかにも目立つが、高層建築の多い都会ではそれも埋没してしまいがち。

コンビニや銀行なら看板でわかるが、それも無いため案外捕捉しにくいのがポスト。
果たしてこのポスト、設置場所を決める何か細かな決まりでもあるのだろうか。

郵便局に伺ってみたところ、平成20年度の段階でポストの数は全国19万2213本。

メールなどがメインになり、年々年賀状や郵便物の数が減ったと聞く。同時にポストの数も減ったのではと危惧していたが、大きな減少は無いそうだ。

ではこの置き場所、具体的に決まっているのか。


これは「その地域の支店が場所を決めます。駅や商店などに直接交渉してその前に置かせてもらっています」、どうやら設置場所は支店目線。その地域の支店が、ここぞと思った場所に設置することになっているそう。

コンビニなどと違ってポスト同士で商圏が被る……ということは無いと思うのだが、バランスを見て置かれているため、そうホイホイとあるわけではないらしい。

「もし見つけられない場合はお近くの郵便局に聞いてください」とのことだが、その郵便局が見つからない場合もある。
『ポストは個人でも設置できる?』の記事にもある通り、思いきって家の前に作ってしまえば問題解決だが、お金がかかる。

そこでやっぱり一番なのは、自分の身近にあるポストを見つけ出すことだ。

自分の近くにあるポストを紹介し、多くの人と情報を共有する。そんなサイトがある。
その名もポストマップ

このサイトは全国の有志によって、見かけたポストの場所をマッピングしていこうというプロジェクトだ。
細かな地図や写真もアップされ、近所のポストを簡単に見つけることができる。


2006年の2月からスタートし、今年2月現在で全都道府県13万7376ポストを収集。全国総ポスト数から見ればゆうに70%を超える数だ。
管理人さんに、“どういった場所にポストが置かれやすいか”、“初めての町でポストを探す場合、どこを探せば見つかるか”、ポスト探しのコツをうかがってみたところ、「ポスト探しについて特に詳しいわけではないので、印象ですが」との前置きの後、

・駅前
・地方の場合、コンビニやショッピングセンター前、公民館など

がもっとも多いそう。

郵便局が2万4千、ポストが19万本とポストの数自体はそれなりに妥当だ、と言う管理人さん。
しかしやはり東京などの都会に多く、地方へ行くとその数は少なくなりがち。見つからない時、急いで探したい時、まずは地元の人に聞くのが一番よさそうだ。


そう言えば、昔懐かしい丸いポストを最近見かけない。
丸いポスト、見た目は可愛いもののその形のせいで中の容量は案外少なめ。そういったこともあり丸いポストはどんどん減っているそうだが、場所によってはまだまだ健在だそう。

3月は転居がもっとも増えるシーズン。新しい家に引越しをしたら、まずは四角や丸のポストでも探しにお出かけしませんか。
(のなかなおみ)