机にうつぶせて寝ると、起きたとき、やたらとゲップがでる。

知り合いに聞くと、「あるある!」と激しく同意してくれる人と、「は? 何いってんの? 下品ねえ」と一蹴する人がいる。
いまこれを読んでいる人は、この経験がある人が大半に違いない。なぜ、出るのだろうか?

内科医の方に聞いてみたところ、「基本的には、口からたくさんの空気を飲み込んでしまっていることによって出ます」とのこと。

ごはんを食べるとき、食べ物と一緒に空気も胃の中に入っていく。この空気は通常、胃の動きによって胃腸に送られて、オナラとして排出される。ところが、机にうつぶせて寝ると、おなかが机によって圧迫され、腸に空気が行きにくくなる。そのため、胃の中に空気が溜まったままになり、口からゲップとして出ていく、というのが基本的なメカニズムのようだ。


また、食後でなくても、机にうつぶせた状態だと舌が前に出て食道が広がりやすくなり、それによって口から胃の間がいつもよりも開くため、寝ている間に空気を胃にとりこんでしまう、ということも考えられるらしい。

しかし、この机ゲップ現象、体に異変が起きていることの前触れである、なんてことはないのだろうか? 医師の方におそるおそる聞いてみたところ、「胃の中に空気があるのは正常なことです。机にうつぶせた姿勢では胃が圧迫されてゲップが出やすい、ということは十分考えられるので、ご心配は不要です」とのこと。しかし、「食後に胃もたれを感じる場合、胃の蠕動(ぜんどう)運動が低下している可能性があります。また、空気だけならよいですが、胃液も逆流するような状態になると、食道が炎症を起こすこともありますので、食後の胃もたれや喉の違和感を感じたら、病院に行くことをおすすめします」とのことだ。

ちなみに、この机ゲップを防ぐための方法について聞いてみたところ、「机でお腹を圧迫しないようにすることである程度防げるかと思いますが、そもそも、机で眠らず、布団で寝ることをおすすめいたします」とのことであった。
ハイ、おっしゃるとおりです……。
(珍満軒/studio woofoo)