「うんち」と「うんこ」、何が違うんだ?
うんこがいとおしくすら思えてくる本です。
誰でも一度は議論したことがあるだろう、「うんち」と「うんこ」の違い。
自分の家などでは、姉妹でよく「“うんち”のほうが可愛げがある」「いや、うんちには媚びがあるが、うんこは実直で一本気な気がする」「うんちはやや軟便で、うんこは便秘気味のかためじゃないか」「軟便といったら、うんにょだろう」などと話し合ったものだが、その正確なところは判明しないまま、こんないいトシになってしまった。


と思ったら、書店の児童書コーナーで、見つけたのが、コレ。『うんぴ・うんにょ・うんち・うんご―うんこのえほん』(ほるぷ出版)だ。
著者は日本トイレ協会会員の村上八千世さん。いろんなうんこの違いなどを楽しく書いている本だが、その巻末に、「うんこの分類と定義」として、積年の疑問を解決する便利な表がついているのだ。

では、表をもとに、簡単に名称とその特徴をまとめてみよう。
・「うんぴ」……下痢便のこと。
食べ過ぎによる消化不良、冷たいものを食べ過ぎた場合などに出る。風邪やストレスでも。黄色っぽくニオイは強い。
・「うんにょ」……下痢ほどではないが、柔らかめ。消化不良気味のときに出る。黄色っぽい、あるいは茶色。

・「うんち」……快便。バランスのとれた食事、規則正しい生活習慣による健康な体から出る。キレイな茶色。ニオイは少ない。
・「うんご」……野菜不足か、便秘気味。黒っぽい茶色で、クサイ。


これは著者が考えた名称と分類なのだが、言われてみれば、ニオイまで想像できそうなくらい、リアルな区分ではないか。
ちなみに、これまで私が考えていたのは「うんち」と「うんこ」の違いだが、この著者の区分では、「うんこ」は総称で、その中の一つとして「うんち」が存在するということのよう。
「うんち」って、意外に小さい存在だったんですね……。

この本では、「うんこのかんさつにっき」なるものもすすめているが、確かに便には体調が如実にあらわれるから、健康維持のためには有効だろう。

流行の健康法をアレコレ試す前に、まず「うんこのかんさつにっき」、つけてみるのもアリか。
(田幸和歌子)