愛媛の“郷土料理”? ポンジュースごはんを炊いてみた
炊飯器にポンジュースドボドボ……。そして、出来上がり。見た目も味もなかなかのもんでした。
先日、愛媛出身の人と飲む機会があり、やはりお約束というか、愛媛名物「ポンジュース」の話題になった。
「蛇口をひねるとポンジュースが出てくるポン道があるんだろって言われるんすよね」
愛媛県人は、とにかくポンジュースネタでいじられるという。

「ポンジュースで炊いたごはんが給食に出る小学校は、本当にある」
おお、ポンジュースごはん!
正式名称は「あけぼのごはん」、新聞やテレビで取り上げられることも多いので、ご存知の方も多いでしょう。本当に給食のメニューとして実在するのだ。
ある、ということは知っていたが、実際のところ、どんな味なんだろう。給食にするぐらいだから、それほど不味くはないはずだ。
さっそく家で作ってみることに。

ただ「あけぼのごはん」を再現してみるだけなのもつまらないので、冷蔵庫にあった「あけぼの鮭フレーク」も加えて、「ダブル“あけぼの”ごはん」にアレンジ。


<「ダブル“あけぼの”ごはん」の作り方>
材料:ポンジュース、あけぼの鮭フレーク、飾り用のパセリ
炊飯器にお米を入れ、水の代わりにポンジュースを注いで炊きます。
では炊きあがるまで、「ポンジュースの歌」でも歌いましょう。
♪清く正しくたくましく
 みんなで作る良いみかん
 みかんは心の太陽だ
 愛媛 愛媛 ポンジュース

まだ炊きあがらないので、「ポンジュース」の名前の由来をご紹介。
一般的によく知られているのは「日本一になるように」との願いを込めて、「ニッポン」の“ポン”からとったという説。
ただし、パッケージに表記されているポンは、「POM」。なぜ「PON」ではなく「POM」なのか?
実は「POM」というのは果樹園芸学を意味するpomologyの頭3文字と、pomelo(文旦)など柑橘類の英語はPOMで始まるものが多いことにひっかけたのだという。
さらに、フランス語の挨拶「ボンジュール」にかけたという説もあったりもする。

もうすぐ炊きあがり。湯気が出て来たが、みかんの香りの湯気ってちょっと気持ち悪い……。炊きあがりはきれいなオレンジ色、底にはおこげもできていた(みかん味のおこげって……)。

皿に盛り、あけぼの鮭フレークをかけ、パセリを飾ってできあがり。まるでカフェメニューにありそうな(?)、オシャレな一品に。


肝心のお味のほうはというと、ごはん自体は甘味の強い酢飯といったかんじ。鮭フレークの塩気とよく合い、これはなかなかいけます。
やっぱり何かトッピングしたほうが、よりいいみたい。魚肉ソーセージや漬物を刻んだものともよく合うし、みかん風味のちらし寿司というのもよさそう。
みなさんもぜひお試しあれ〜。
(いなっち)