TBSが捏造騒ぎに揺れています。

渦中の番組は、7月19日に放送された『生き物にサンキュー&世界の怖い夜 合体3時間SP』。
その中で紹介された心霊写真が、「合成」であると告発されているのです。
誰からのリークかといえば、その心霊写真に写っている男性の友人たち。彼らはTwitter上で元の写真も公開しており、そこには一切、霊が写っていません。

この一件についてTBSサイドは26日、デイリースポーツの問い合わせに対して、「番組の制作過程で写真を捏造、合成したという事実は一切なかった」と疑惑を完全否定。しかし過去を振り返ってみると、これまで同局は幾度となく、ヤラセ・捏造の嫌疑を掛けられてきました。
その中でも近年、大事になった例といえば、「不二家捏造報道」と「石原慎太郎・テロップ捏造事件」の2つでしょう。


『朝ズバッ!』で問題になった「不二家捏造報道」


2007年に世間を騒がせた「不二家捏造報道問題」。発端は、同年1月22日に放送された『みのもんたの朝ズバッ!』。ここで、不二家平塚工場の元従業員と名乗る女性が「賞味期限切れになったお菓子を、再加工して出荷している」と証言したのです。

このニュースを受けて、司会のみのもんたは「(不二家には)はっきり言って、廃業してもらいたい」などと過激な発言を連発。コメンテーターの吉川美代子も「不二家の工場って汚いんですって」と批判を展開しました。

しかし後の調べで、問題のお菓子が平塚工場で作られていないことなどを含め、女性の証言には、数々の矛盾点があると発覚。
また、不二家がTBSからの取材に対し「再使用はありえない」と断言していたはずが、放送では「確認が取れていない」というコメントにすり替えられていたことも明らかになります。


こうした事実が明るみになると、TBSは、3月28日に緊急会見を実施。正確性を欠いた報道であったことは認めたものの、捏造については否定。
それ以降も、不二家が社外に設置した信頼回復対策会議の議長で弁護士の郷原信郎氏が度々、訂正と謝罪を求めたものの、同局は沈黙を貫き通したのでした。

2003年に起きた「石原発言捏造テロップ事件」


もう一つの事件は、2003年11月2日に放送された『サンデーモーニング』で起こりました。
この日の放送では、同年10月28日に開かれた「救う会東京」の集会で、石原慎太郎東京都知事(当時)が行った基調講演の模様を紹介。

そこでは本来、「私は日韓併合を100%正当化するつもりはないが…」と発言していたのですが、放送では「私は日韓併合を100%正当化するつもりだ」と、まるで正反対のテロップを表示したのです。


この発言に合わせてスタジオでは「都知事が問題発言をしたようです」と批判されたわけだから、石原陣営としては堪ったものではありません。

翌週の『サンデーモーニング』では、「テロップミス」があったと謝罪。あくまで誤りであり、故意ではないと主張したものの、石原氏の怒りは収まらず。のちに刑事告訴と民事訴訟に踏み切りました。(刑事告訴によってプロデューサー4名が書類送検に。民事訴訟は2006年に和解成立)。


以上のように、過去にも捏造疑惑が持ち上がっていたTBS。今後はよりいっそう、疑惑が生まれないような番組作りが求められるでしょう。
(こじへい)