先日、70歳で亡くなったベテランイラストレーター・原田治氏の訃報はまだ記憶に新しいニュースだが、その原田氏が手がけてきたイラストレーションは、カルビーのポテトチップスをはじめ、数々の有名なキャラクターに使われている。

その中でもやはり代表的なものは、1980年代後半から人気を博したミスタードーナツのキャラクターグッズだろう。
当時はそんなグッズを集めていた人も少なくないのでは?
そんな記憶に残るミスドグッズの数々を振り返ってみたい。

ミスドと名物グッズたち


どこか古き良きアメリカンのポップカルチャーを思わせるセンスをまとった、キャラクターイラストの「ミスドグッズ」は、1984年にジグソートランプカードが初登場。愛らしいイラストのカードをめくると、ジグソーパズルができるというデザインだ。

それ以前からも、ミスタードーナツではノベルティとして、お皿やコーヒーカップ、ポット、ゲームなどがオリジナルグッズとして展開されていた。その中には、当時流行っていたタレントキャラもの、所ジョージや明石家さんまなどをイラストにしたグッズ、人気マンガ家のイラストなどのグッズもあった。

不動の人気だったオサムグッズ


ミスタードーナツのオリジナルグッズの歴史の中でも、特に不動の人気を博したといえるオサムグッズ。当時、学校へも持ってきている人が多くみられた人気のプラスチック製のお弁当箱から、お皿、マグカップ、スケジュール帳、タオル、ミニバッグまでさまざまなアイテムがあり、どれも愛らしい男の子と女の子のキャラクター、動物などのイラストに飾られていた。


そのように人気のあったミスドのオサムグッズだが、2002年の夏グッズをもって、惜しまれながらもいったん終了してしまう。
この頃からはグッズのキャラクターとして、「ピングー」や「ポン・デ・ライオン」など動物のキャラものが使われるようになったが、2013年の春にそのポン・デ・ライオンとのコラボというキャンペーンでオサムグッズが復活した。これはミスタードーナツの親会社であるダスキンの50周年記念でもあった。

いまだに人気のあるオサムグッズは、あの頃ドーナツと一緒に一般家庭にゆっくりと浸透して、ひとつの風景をつくったに違いない。そんな想いをめぐらせながら、家のどこかに眠る使わなくなったミスドグッズを、あらためて眺めてみるのもいいかもしれない。
(空町餡子)

※イメージ画像はamazonよりOSAMU GOODS CATALOG