1998年のデビュー早々から「平成の歌姫」「女子高生のカリスマ」として、絶大な影響力を発揮してきた浜崎あゆみ。ただし、このデビューに「エイベックスからの出直し」という注釈が付くのは、90年代アイドル事情に明るい方ならご存知のはず。

「浜崎あゆみ」前夜の黒歴史、あなたはどこまで知っていますか?

「浜崎くるみ」としてドラマデビュー レイプされる役どころに


地元・福岡でのキッズモデルが原点である浜崎あゆみ。当時は「浜崎くるみ」名で活動していた。銀行ポスターに起用されるなどローカル活動を続けながら中学を卒業。その後は上京し、芸能人御用達としてお馴染みの堀越高校に入学。本格的に芸能活動をスタートしている。

ドラマデビュー作となったのは、1993年4月放送開始のテレビ朝日系学園ドラマ『ツインズ教師』。月曜夜8時のドラマの割に過激な「性描写」が売りであり、浜崎あゆみもチーマーにレイプされるショッキングな役どころとなっている。


デビュー作で共演した長瀬智也と交際スタート!?


ちなみに、同じくクラスメイト役を演じた菅野美穂や佐藤藍子、宝生舞、そして、後に熱愛が発覚するTOKIOの長瀬智也もこの作品がデビュー作だ。そう、この後幾度となくメディアを賑やかす2人の交際は、このドラマでの共演がきっかけなのである。
当時の浜崎は無名グラビアアイドルで、長瀬はジャニーズJr.所属の下積み中。ともに14歳の2人は若気の至りか、打ち上げの席で2人揃ってサプライズの交際発表をしたそうだ。問題は、それを聞いた某共演者が号泣したと言われていること。
つまり、長瀬は二股を掛けていたようである。その某共演者とは一体誰だったのか気になるところだ……。


悲劇の女子高生役が続いたあゆ


1994年には「浜サキあゆみ」に改名。(サキは「崎」の旧字。右上が立)映画、ドラマと出演を重ねるが……。
1995年公開の映画『渚のシンドバッド』では、再びレイプされた過去のある女子高生役。野島伸司脚本の衝撃作『未成年』では、家庭教師の子供を身ごもる女子高生役。なんだか襲われてばかり。1996年の『闇のパープル・アイ』では、雛形あきこ演じる主人公の親友として健全な女子高生役となるが、ドラマ中盤であっけなく殺されてしまうのだった。


ラッパー「AYUMI」として幻の歌手デビュー


この頃はグラビア活動も盛んであり、水着姿も披露しているが、その他大勢の中の一人でしかなかった。女優業もグラビアも第一線に立てない中、新たなフィールドを模索したのが歌手活動だ。

それが、1995年9月21日に日本コロムビアからリリースされた『NOTHING FROM NOTHING』。名義は、AYUMIフィーチャリングDOHZI-T(現・童子-T)&DJ BASS。ヒップホップグループ『ZINGI』の2人を従えての、まさかのラッパーデビューであった。
『EAST END×YURI』的なノリで初々しいラップを披露するも、大した話題にもならず、セールスも振るわず。このままフェードアウトすると思われたが……。


過去を捨て?「浜崎あゆみ」としてアーティストデビュー


1998年4月、「浜崎あゆみ」となった彼女はエイベックスから「等身大の歌詞」を武器に「再デビュー」を果たす。デビュー曲は『poker face』。これまでの過去はなかったものとして、タイトル通り「ポーカーフェイス」を決めこんだ彼女は、アーティストとして怒涛の快進撃を始めるのであった。
当時、家電店のCDコーナーを担当していた筆者は、「浜崎あゆみ待望のデビュー」のあおりに首をかしげながら、初回注文数を控えめにした記憶がある。見くびってゴメンなさい……。

期間限定だったはずのInstagramをわずか1ヶ月で再開させたり、Twitterでは昨年10月に過去のツイートを全消去して、スタッフ主導に方針展開したかと思いきや、結局すぐに自身がツイートするスタイルに戻したりと、迷走が続く現在の浜崎あゆみ。

この迷走ぶりこそが浜崎あゆみの真骨頂だと思う筆者的には、今後の展開が非常に楽しみで仕方ないのである。
(バーグマン田形)

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